朝野裕一
2018年6月1日2 分
昨日は、筋肉の収縮様式についての言葉の定義をお伝えしました。
今日は、
そのついでというと何ですが、収縮時の運動条件や関節の運動との関係
における言葉の使い方について、簡単にお伝えしておこうと思います。
我々は、重力の下で暮らしているので、その影響から逃れることは、
宇宙空間か水中でしかできません。
さて、
重力のかかった状態で、(主に)足が地面についた状態での運動を、
Closed Kinetic Chain(CKC) Exerciseと呼んでいます。
それに対して、
例えば椅子に座って膝を伸ばす動きだとかもも上げの動きは、足が
地面から浮いていて、自由に動いています。この状態での運動を、
Open Kinetic Chain(OKC) Exerciseと呼んでいます。
クローズド、オープンと略して言うこともあります。
要は体重をかけて足が地面についているかどうかの違いです。
じゃぁ片足立ちは?
実は厳密に言うと、片方の足が地面から浮いているので、オープン
なのですが、もう片方の足が地面についていることを重視して、
クローズドということにしています
では、
自転車などの踏んづけているけどそこが自由(とまではいきませんが)
動く場合は?・・・
ちょっと苦しいところですが、
人によっては、Semi-closed Kinetic Chain Exerciseと呼ぶ場合も
あるようです。
まぁ一般的には、
クローズドかオープンかの違いが区別の基準として広まっています。
ついでにもう一つ、
筋肉が収縮すると多くの場合付着している関節が動きます。
しかし、
関節が動くのは必ずしも筋出力のせいだけではないので、以下のように
関節の動き方の違いを区別しています。
○自動運動(active movement):筋肉の収取に伴う関節運動のこと
○他動運動(passive movement):他の/外からの力を完全に借りた
関節運動→これには自分で行う自己他動運動と人が行う他動運動がある
○自動介助運動(active assistive movement):自動運動(だけでは
力が弱い場合など)に介助(補助)を加えた関節運動→水中の浮力の
補助を借りた運動もこれに当たる
主にこの三つですが、
さらに、自動運動に抵抗などの負荷を加えたものを抵抗運動(restive
movement)と呼んでいます。
前回、今回と用語の説明(定義)などに費やしましたが、色々な書籍や
パンフレットなどにそれらの言葉が何気なく書いてあるかもしれません
ので、知っていても損はないと思います。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。