朝野裕一

2018年8月23日2 分

肩甲骨と骨盤

肩甲骨と骨盤、いずれも肩と股関節を形成する土台になっています。

肩も股も球関節という、動く範囲の広い関節構造を持っています。

ただ、

両者(肩甲骨と骨盤)の大きな違いは、それ自身の動く自由度です。

肩甲骨は昨日書いたようにある程度自由に動くことができます。

肩甲骨単独でも上下・左右にある程度動かすことができます。

一方、

骨盤は腰椎と股関節によってその動きは制限されます。

正確にいえば、

制限というより骨盤単独で動くことはできないということです。

骨盤が前に傾けば、腰椎の反り返り方向の動き(前弯)が伴い、

同時に股関節は相対的に曲がる方向(屈曲)に動いたことになります。

肩甲骨がある程度自由に動くぶん、厄介さを持っているという話もしま

したが、骨盤の場合逆に連結している他の部分の動きと常に関連して

いるという厄介さがあります。

厄介という表現も変な言い方なのですが、骨盤を動かしたつもりが

腰椎や股関節にも影響を与えているのが分かりにくい、という意味を

指しています。

実際、骨盤(の動き)自体を意識すること自体、なかなか難しいこと

でもあります。

なので、

ついついその位置を意識しないで動くことが多いのかもしれません。

座っていて骨盤を前に・後ろに傾けましょう、と言われてもどういう

風に動かしたら良いのか分からなくなることもあると思います。

しかも、

それ(骨盤の動き)が腰椎と股関節、特に股関節の動きですよ、

と言われてもその感覚が捉えづらいのかもしれません。

しかし、

この骨盤の動き=股関節の動きが実感できると、カラダを動かす仕組み

の一端が理解されて、運動を制御(コントロール)しやすくなるのでは

ないかと思っています。

そして、

骨盤(と肩甲骨)の位置と動きは姿勢そのものと密接に繋がります。

まぁ、

身体の構造が関節で連結されているので、当たり前といえば当たり前

なのですが・・・

姿勢は動きを規定する前提条件です

ですから、日々の生活場面でもカラダの動きを安定して他の部位の負担

(痛みなど)を生じずに行う上で、大事なのです。

そういう意味で、前回の肩甲骨同様、骨盤の動きはカラダの動きを規定

する重要な要素と言えるでしょう。

肩甲骨と同時に骨盤(+股関節、腰椎)のセットも意識できると良いの

ではないかと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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