朝野裕一
2018年9月24日3 分
以前、〇〇にまつわる悩みシリーズで、腰に関する悩みについてお話し
しましたが、再び腰の悩みについて考えてみたいと思います。
今回はまず、
腰ってどこのことを指すの?という疑問から始めたいと思います。
一言に腰といっても、
実は微妙に人によって、その示す部位(場所)は異なることがあります。
でも多くの人は、
骨盤とその上の部分を指して、腰と言っていると思います。
正確に言うと、
腰椎と言われる(通常)5つの椎骨(いわゆる背骨)と骨盤からなる
部分と考えていいでしょう。
骨盤はさらに、
腰椎と連結している仙骨という部分と、その両側に拡がる腸骨から
成り立っています。
ついでに言えば、
腸骨には臼蓋という凹みがあって、そこに股関節が位置しています。
ですから腰の動きや痛みと、股関節の動きや痛みは結構連動する場合が
あるのですが、そのことはまた別にお話ししたいと思います。
さて、
腰が痛くなるには様々な原因があることはすでに以前お話ししました。
病院に行かねばならないケースとしては、足・脚の痺れや、下肢の筋力
低下・感覚麻痺、排尿障害などがある場合、つまり神経障害が存在して
いる場合があります。
またカラダを動かす(体動)時に急激な腰椎部分の痛みを発する時には
特に高齢の方などは、圧迫骨折などが生じている場合があるので、
要注意です。
ぎっくり腰と言われる(腰椎捻挫とも言います)症状の場合は、急性期
には数日間の安静を保つ必要もあるでしょう。
例えば、
腰椎の関節=椎間関節に関節症などがあると、炎症が生じその周囲の
筋肉が緊張して痛みを発する場合があります。
関節由来の痛みと同時に筋肉が緊張して痛みを増強させる場合もある、
ということです。
ですから、
その周囲の筋肉(脊柱起立筋群など)をまっさー時などでほぐすと、
一時的にせよ痛みが楽になることもあると思います。
原因が他にある場合には、必要であればその部分の治療なども行うべき
でしょうが、なんといっても8割の腰痛は原因不明の慢性化しやすい
症候群と言われています。
何が正しいケアか?実はとてもわかりづらいものでもあります。
なのでお手上げか?と言えばそういうわけではなくて、できる限り原因
となる動きや普段の姿勢、体幹部分の動く範囲(可動域)や動かし方
(可動性)、筋力の程度などを鑑みて対処を考える必要が出てきます。
さらに厄介なことに、
慢性化してしまうと、が脊髄を介して脳にまで届く痛みの経路ができて
しまう場合があります。
また、
痛み対する恐怖感などで、必要以上に動きを制限してしまい、それが
痛みを慢性化させる原因になっている場合もあると言われています。
そうなると、
身体運動的アプローチだけではなく、心理的なアプローチも必要になる
ケースも出てきます。
心理的アプローチといっても、必ずしも心理療法的(カウンセリングや
行動療法など)なことをすることなく解決できる場合もあります。
簡単な運動をもとに、その心理的障壁を除くアプローチなどが奨励され
ています。こんな具合に↓
このような↑姿勢を取っても痛みがないことが確認できると、必要以上
の安静から解放されて、本来の腰椎の動きを再獲得することで心理的
恐怖を消して正しい姿勢や動きを取り戻し、痛みの慢性化から解放さ
れることもあると言われています。
この話は明日に続きます。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。