朝野裕一

2019年1月11日2 分

柔軟性と堅硬性

最初にタイトルのことですが、

柔軟性の反対語を探していると、堅硬(けんこう)という言葉が

出てきました。

堅固(けんご)という言葉でもいいかな、また堅硬という言葉はあまり

馴染みがないかなと思ったのですが、今回は堅硬性(という言葉がある

かどうか?)としました。

何の話かと言いますと、

身体のお話。柔軟性はすんなり耳に入る・聴こえる感じでしょうか。

柔軟な身体とは、

柔らかくしなやかな身体のイメージを思い起こさせます。

そのために可動域を確保して、可動性を高める必要があることはここで

何度も書いてきました。

では、堅硬性とは?

ここで私がこの言葉を使う場面に限ってお話ししたいと思います。

柔軟性の反対語ですから、

硬くてしっかりとした丈夫なイメージでしょうか?

ヒトの身体にはこの柔軟性と堅硬性の両方が必要な時があります。

柔軟性は、大きな可動域・可動性を持ち、動きの範囲を広げると同時に

しなやかで衝撃を吸収することも可能ですし、大きな力を発揮する前提

でもあります。簡単に言うとダイナミックな動きということですね。

一方で堅硬性は、硬くてしっかりとした安定性をイメージさせます。

また、武道や古典芸能、ダンスパフォーマンスなどで素早く動くとか、

わざと不自然な動きを示して強調したり、注目を引いたりするために

必要な要素になります。

同じ身体の動きでも、ある時は柔軟に、ある場合には堅硬にする必要が

出てくるわけですね。

一昨日書いた「非対称とバランス」でも書きましたが、一見相矛盾した

要素が同居するのがヒトの体の面白さではないでしょうか?

ある時は〇〇またある時は△△、しかしてその実体は・・・

昔々(私も知らない時代ですよ)七つの顔シリーズで主人公だった、

多羅尾伴内のセリフではありませんが、ヒトの身体も変幻自在な姿を

しているものです。

ヒトの身体は、

柔らかければ良い、硬ければ大丈夫というわけにはいかないからこそ、

多様な環境の中で必要に応じた動きを体現できるのだと思います。

ヒトの身体以外にも、矛盾した側面を同時に持つということはありそう

なことのような気がします。

矛盾した側面をバランス良く、必要に応じて使いこなすこと。

これが生きていく上でも大事なことではないでしょうか?

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

    90
    0