• 朝野裕一

運動を促すアプローチ3

トランスセオレティカル・モデルについてもう少し。

全てをかいつまんで記すと却ってわかりづらい話になってしまうので、

概略を記します。

昨日5つのステージがあると書きました。行動変容に至る道筋ですね。

どんなステージがあるでしょうか。

言葉が難しいのはお許しください。元々の用語を使いますので。

1.前熟考ステージ:現在運動を行なっておらず、今後(6ヶ月以内の

レンジで)も行う予定がない状態の人。運動を行わなリスク・不利益を

感じていない。現状を変える必要性を感じていない人。

2.熟考ステージ:今後6ヶ月以内に運動を行う意図を持っていて、

運動をすることで自分がどうなるかを考え始めている人。

3.準備ステージ:今後1ヶ月くらいで運動を実行する意図を持って

いる、あるいは既に不定期に始めている人。実際に何をしようかと具体

的に考えている人。

4.実行ステージ:既に運動を行なっているが、その継続はまだ6ヶ月

以内にとどまる状態の人。運動を行ううことによる利益(コンズ)が

まだ見えておらず、行動が逆戻りあるいは停滞する危険性が最も高い。

5.維持ステージ:6ヶ月以上にわたり、運動を実施してきており、

その恩恵(プロズ)を感じ始めている人。しかし、まだ元の状態に戻る

誘惑が存在している状態。

とまぁざっとこんな分け方をしています。しかも、このステージを場合

によっては行きつ戻りつする可能性を常に持っているということです。

なかなか厄介ですよね。何でこんな面倒臭い分け方をするかというと、

個人個人抱えている課題や考え方・感じ方が異なるので、それに呼応

して対策を考える必要があるのですが、行き当たりばったりでは効果

のほどが不明ですし、後で検証するためにも、何らかの評価基準みた

いなものが必要だということです。

それと同じ人でも、行動が変化するまでの状態が変遷することが分かっ

てきたので、だいたい大まかにどの状態かを知る手立てとして基準があ

った方が有利ということでしょう。

1から5に至るまでの間に、運動に伴う利益の方が行わない不利益より

も大きいと感じていくことになります。

ここからがさらに厄介に入り組んでくるのですが、行動変容の10の

プロセスの詳細は省くとして、どのステージに対しどういうアプローチ

が有効であるか、あるいはどうしたら良いのかを述べることにします。

前熟考ステージの場合、課題が存在すること自体に対して、否定的で、

抵抗感を持っていると考えられます。なのでまずは世間一般的な情報

すなわち、運動をすることの必要性や効用をわかりやすく示すことと、

周りの人(親しい人など)からの励ましなどを必要とする状態です。

熟考ステージにいる人は、ある程度運動への準備ができ始めているので

、運動を行わないことの不利益(生活習慣病など)に気づいてもらい、

運動をしようと思っていることを他人に話したりすることで、他者から

の激励を得やすくさせ、さらには運動を社会一般ではどのように実行

されているかの情報を提供することで、より意欲を引き出していく。

そろそろお勉強も疲れてきたので、準備ステージ以降はまた明日にしま

しょう。ここまで読んでいただきありがとうございました。また明日。

参考図書)

「アクティブ・ライフスタイルの構築ー身体活動・運動の行動変容

研究」(竹中晃二・著、早稲田大学出版部、2015年.)