- 朝野裕一
運動発達における認知的学習
子どもの運動発達について続けます。今回は、認知的学習について。
あくまで、運動スキルの習得と体力向上がメインの目的ですが、認知
・情緒面での学習・発達も背景として重要な役割を果たしています。
★(著作者:{studiobeerhorst}-bbmarie)
認知的学習とは、考えたり、推論したり、行為したりする能力の徐々に
進む変化のことを言います。
主に次の二つ、概念の学習と知覚ー運動学習に分けられます。
概念の学習はさらに、いくつかの要素に分けられます。 それは、
スキルについての知識、身体の動かし方についての知識、動き方につい
ての知識、体力についての知識、そして他の教科における概念です。
知覚ー運動学習も、空間的世界と時間的世界に分けられ、さらに、空間
的世界は、身体意識(身体的な気づき)、空間意識(空間的な気づき)
、方向意識(方向的な気づき)に、
時間的世界は、動きの同調性、リズム、連続性に分けられます。
ここまで書いてきて、これは必ずしも子どもの(運動)発達の場面だけ
ではなく、大人の運動学習に対しても成立しそうだと思えてきました。
★(著作者:snowpeak)
さて、次回からもう少し運動発達における認知的側面について述べたい
と思います。今日も読んでいただきありがとうございました。
ではまた明日、ごきげんよう。
(参考/引用図書:「幼少年期の体育 発達的視点からのアプローチ」
デビッド・L・ガラヒュー 著、杉本隆 監訳、大修館書店、1999年)