体幹を鍛えるにあたって;その三
体幹を鍛えると称しながら、もっと基本的な話にどんどん入って
しまっています。もうしばらくお付き合いください。
=関節の遊びについて=
関節の動く範囲(可動域)を規定する要因の一つに、関節自体の形状が
あることは昨日お話ししました。
そして様々な補強組織として、靭帯や関節包などがあることも、
お伝えしました。
もう一つの(可動域を規定する)要因として、関節の遊び(joint play)
があります。文字通り遊び(play)です。
例えば膝関節ならば、前後・左右(内外側)・回旋方向にゆとり
としての正常な範囲での緩みがあります。これが硬くなると、膝自体
の関節可動域が小さくなります。
逆に、硬い関節はこの適度な緩みが消失してしまっています。
いわゆる硬い感じです。
これにはモビライゼーションと言って特別なテストがあります。
これを 、
joint play mobilization (ジョイント・プレイ・モビライゼーション)
と言います。
人間何事も遊びが必要、仕事のできる人はよく遊ぶ、などと言いますが
まさしく関節にも当てはまります。
=可動域を高めたら可動性を確保しよう!!=
他動的あるいは自重や重力などを利用した他動的なストレッチ
( passive stretching )で、ある程度関節が動く範囲を確保したら、
それを自分で動かす範囲にまで結びつける必要があります。
いわゆるストレッチで言う所の active stretching もそれに当たるか
もしれません。
単純に自分で動かす自動運動に、動くギリギリの範囲まで動かすこと
を加えた動きと思ってください。
これを段々行うに従い、動かせる範囲が拡がったり、同じ範囲でも
以前より楽に動かせるようになったら、可動性が向上したと考えていい
と思います。
当然、
他動可動域も拡大して、硬くなって伸びづらかった筋肉が以前より伸び
るようになったりもするでしょう。
〜一概にストレッチと言っても種類とその定義は様々で、ここでは
そこまで詳しく述べませんが、興味のある方は調べてみてください〜
=明日に向けての予告=
さて、
可動域の次に(同時になることもしばしばだと思います)可動性を
確保するために、ある程度自分で動かすための筋肉の収縮も含めた
ストレッチなどにより可動性を確保できたら、いよいよ筋肉の収縮力を
メインにした筋トレですね。
筋トレというと、ジムで機械を用いたり、重いダンベルなどの負荷を
与えたりして、筋肉むきむきを目指すイメージがどうしても付きまとう
と思いますが、実際はそうではありません。
“えっ!こんなんでいいの!”というくらいのレベルでも、立派に筋トレ
の効果は発揮されます。
明日はその筋トレについてお話ししましょう。
今日も読んでいただきありがとうございました。ではまた明日。