• 朝野裕一

Journey to the Exercise World:Vol.4解説編

第二のVR元年と言われてから1年余り、身近な生活での応用はまだまだ

実感がわかないでしょうが、技術の進歩は着実に行われており、想像

以上の広がりを持つ日も近いかもしれません。

今日はその、VR/AR/MRと呼ばれている技術についてのお話です。

現在VRなどを体感するには、

HMD(Head Mounted Display);頭部搭載型ディスプレイを被って、

行うことが多く、それがお馴染みになっていると思います。

しかし、他にも様々な方法が研究されており、いずれそれらが世に出回

る日も遠くないかもしれません。

いずれにしてもこういう技術が目指すものの一つが、ヴァーチャルな

世界への没入感です。

ヴァーチャルというと、仮想(世界)と訳されていますが、実はこれは

正しくなく、正確に言うと実質(本質)と言う言葉で表されるように、

仮想≒虚構ではない、ほぼ実質と同じ意味を指します。

ですからVR(Virtual Reality)とは、実際にはないにも関わらずほぼ現実

と同じ世界を体感する、現実と同じ認識を得ると言うことになります。

この辺の用語の誤解がまだ日本では解けていないようです。

ですからいかに現実と同じ世界へ没入させるか 、没入感・臨場感

重要なポイントになってきます。

しかし、VR関連の世界はこれに留まらず、一方であたかもそこに人や

ものが存在する、という存在感が大事にもなってきます。

この臨場感存在感がちょうど図と地に相当するという考え方も提示

されています。

この図でいえば、世界地図とすぐ判別がつきますが、それは濃い青色

部分を図と判断したからで、薄い部分を中心に見直すと全く別の図が

浮き出てきます。

これが図と地の反転です。

それと同じような概念で、

臨場感はその場に存在する没入感を伴う感覚で地としての自然さを、

存在感はあたかもそこにいるかのごとく自然に感じられる図としての

実体感ということになります。

臨場感ばかりがVRのイメージとして語られることが多いですが、この

存在感というのも実はテレイグジスタンスという概念として技術的に

研究が重ねられています。

具体的には、テレビ会議などを発展させて、二次元ではなく三次元での

その場にいることによる存在感の拡大、それによって実際の表情も感じ

取りながら 、コミュニケーションをより円滑に進める工夫です。

テレビでの会議ではどうしても現実にいるもの同士の会話の方が密に

なりがちで、テレビ画面の人が置いてけぼりを食らうことがあり得る

のですが、VR技術を発展させたテレイグジスタンスにおいては、現実

の会議同様、言葉だけではないニュアンスも含めたコミュニケーション

が図られるのではないかと考えられています。

今回のJourney to the Exercise World:Vol.4では、最初に災害避難

の場面のシミュレーションとしてのVRの応用を、紹介しています。

実際にもう可能で、まだ広くは適用されていませんが、これから

広まっていくと思います。

二番目のエピソードが、テレイグジスタンスを適用したヴァーチャル

会議です。これはどこまで適用されるか、まだわかりませんし技術的

にもまだクリアされてはいませんが、取り入れる企業や国?が出てく

るかもしれません。

首脳会議や国連での会議でも情報の守秘という問題はありますが、

現実になるかもしれませんね。

三番目のエピソードは、AR(Augmented Reality);拡張現実といって、

実際の世界にヴァーチャルな情報などを重ね合わせて、現実を拡張

させる考え方の進歩系です。

わかりやすいところでは...

おなじみのPokemon Goは、ARのゲーム版ですね。

さらに、現実の記録を全てweb上に記録して(人の人生の出来事を記録

していくLife Logという考え方も提唱されてきています)、

そこにARを使って

過去の状況を現実の場所などに再現するということができるようになっ

てきているので、実質過去に遡るヴァーチャル・タイムマシンという

提示も可能になります。

最後のエピソードは、ヴァーチャル環境の中での人の身体動作が、

まさしく現実同様の対応を再現できるという面で、スポーツやリハビリ

テーションなどの場面で(すでに一部応用されています)、益々実用化

が図られていくのではないかと思います。

いかがでしたでしょうか?

確実に技術の進歩が認められる現在、何年後かにはみなさんの生活の

中にもVirtual Realityなどの技術が普通に入り込んできているかもしれ

ませんね。

参考図書:ヴァーチャルリアリティ学(舘暲、佐藤誠、廣瀬通孝 監修

、日本ヴァーチャルリアリティ学会 編、特定非営利活動法人 日本

ヴァーチャルリアリティ学会、2011.)

今日も読んでいただき、ありがとうございました。ではまた明日。

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