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朝野裕一

スクワット動作 疲労と連動性:その三

疲労がスクワット動作の連動性に与える影響を見てきました。

ここでもう一度まとめてみましょう。

まずはこれをご覧ください↓

左は500回までの20回を、右は50数回までの20数回を示しています。

いずれも1秒で完結する速度(1Hz)で行なっています。

時間の同期編集がうまくいかずにすみませんが、一回の動作時間も左の

疲労してきている時の方が一定ではないように思えます。

素早く沈むあるいは、素早く元に戻ろうとするあまり、一定の安定した

リズム自体も破綻しているのかもしれません。

今度はこれをご覧ください↓

左は6/5Hzの速さで行なったものを1Hzの時間にスロー同期編集した

もの、右は1Hz(1秒間で動作完結)の速さで連続500回行なった

最後の部分です。

編集が必ずしもぴったりできていませんがお許しください。

しかし、ここでも素早く行うパターン(左;6/5Hz)の方が、

動きの安定性、速度の一定性が損なわれているように見えますね。

しかしどちらもスクワット動作の連動性は保持できずに、

最後はこんな形で終わっています。

(左:6/5Hzの速さの20回目、右:1Hzの速さで連続500回目)

沈み込みから元に戻る伸び上がりの動作で、

股関節主導での伸びではなく、骨盤(お腹)を前に出す動きが主に

なっている結果として、このような姿勢になってしまっています。

とても似ていますよね。

速度負荷の因子と疲労負荷の因子がスクワットという動作の連動性

=股・膝・足関節の連動した曲げ伸ばしの動き、を崩していくことが

改めて画像上で見て取れたと思います。

疲労の影響はまず何に現れるかといえば、筋肉でいう速筋です。

強く速く収縮できるがすぐに疲労してしまう;なぜなら酸素供給を

エネルギー源にしていない収縮様式だからです。

これは速度負荷にも同じことが言えて、速度が速くなればなるほど、

速筋の働きが要求されます。

しかし、

あまりに速い動きには速筋自体がついて行けずに、結局動作の

安定したスムーズな連動性のある遂行を達成できないことになります。

速筋がうまく働かないことでは同様な状況(疲労でも速度負荷でも)

だということです。

これを(特にスポーツ選手、アスリート)改善させる練習として、

バーベルなどの重さ負荷を与えて速筋の(パワー発揮)能力を鍛錬

させているわけですね。

パワー=速度×力という公式を思い出してください。パワーアップ

には、速度(speed)の要素を増強させるか、力(strength)の部分を

増強させるか、いずれかまたはどちらの要素も取り入れるといった

トレーニング・メニューが適していると考えられます※

いかがでしたでしょうか?

誰でもどこでも気軽にできる、エクササイズの王様と言われる

スクワットですが、その動き方

(フォームといってもいいかもしれません)と設定速度や

錘(おもり)などの負荷のあるなしでその目的・結果が変わりますし

ただ漫然と行うよりは、どうやって何を目的に行うかをしっかりと

考えて選択していく必要がありそうですね。

特に一般の方には、

そのフォームをまずは決めて(色々なバリエーションがあるので)

それをしっかりと保持できることを意識して回数や速度、おもりの有無

などを考えるのがいいと思います。

今日も読んで(観て)いただきありがとうございました。また明日。

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