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朝野裕一

対称性と身体構造

NHK-BSのお話が続きます。

これも再放送なのですが、「神の数式」という番組です。

宇宙の成り立ちを説明する統一理論、それを数式で表すことに全てを

捧げた科学者;物理学者・数学者のお話です。その数式を“神の数式”

と称しています。

元々対称性(シンメトリー;symmetry)であるべき自然の姿が、

どうしてそうなっていないかを探る作業を物語の中で紹介しています。

自然現象自体が美しくすっきりとした数式で表せるはずという科学者

たちの執念はすごいなと感心しながら、身体の対称性・非対称性

について考えを及ばせていました。

一見対称的に見える人間の身体構造は厳密に言えばそうではないことが

今はわかっています。

顔の作り自体も、半分をコピーして重ね合わせると元の顔とは違った

ものになることはよく知られていますね(参照サイトの一つ)。

必ずしも対称性が美しいとは限らない、少なくとも人の顔の表情に

ついてはそう言われています。

さて、

そうは言っても左右全く異なるよりは、対称性に近い方が違和感なく

すっきりするという側面も否定できません。

対称性と美についての研究などもあるんですね(参照文献)。

また、

どのくらい厳密に見るかによって対称性の有無は変わると思います。

ヒトの姿勢や動きを見る場合、

対称性は重要な評価の基準の一つになります。

逆にどれだけ対称性が崩れているか?その非対称性に着目して

評価する場合もあります。

数式で表せるような全くの対称性はヒトの場合当てはまらないでしょう。

左右で脳を含め機能が異なることもしばしばですし、利き手利き足など

の用途に応じた左右の非対称性も存在しています。

必要な非対称性と望ましくない非対称性があるということですね。

例えばあまりにも立つ姿勢に非対称性があると、どちらかに必要以上の

負担が生じ、痛みや動きづらさの原因になったりもします。

その辺の基準はきっちりとした数値では表せないけれども、破綻した

例を参考に定性的に考えなければならないことなのかもしれません。

対称性と非対称性は、

宇宙の成り立ちから自然現象、ヒトの身体構造と機能、数学的・美学的

な側面など色々なことを包含した概念だと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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