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朝野裕一

運動の方向と力〜自由度のなかで

昨日書いたことをもう少し噛み砕いてみようと思います。

みなさんよくその場の足踏み運動とかしますよね。

あの運動を運動の自由度(冗長性)という観点から眺めてみようと

思います。

足踏みをしながらその場でやり続けるには、地面(床)に対して垂直に

踏みつける(:方向)と次の腿上げへの反動(:力)をそれとなく

行なっていることになります。

方向や力が変わると、その場を保つことができず前や後ろに移動して

しまうかもしれません。

逆に少し斜め下に踏みつければ、身体は前に動こうとします。

歩行の始まりですね。

通常私たちはそんなことを意識せずに行なっています。

それを敢えて踏みつける方向と力だけに意識を集中してみると、

自分の体の位置や動きを制御できることに気がつくと思います。

ものを掴むために手の位置を決める動作=リーチ動作でも同じです。

様々な方向と経路があるのですが、私たちは普通いちいちそんなことは

考えず、目的物(ターゲット)に向かって手を持っていきます。

しかしその経路は無限にあると言ってもいいでしょう。

ロボットのように決められた経路をプログラムされて行なっているわけ

ではないのです。

これを運動の自由度=冗長性と言うということは昨日お話ししました。

できるだけ効率よく、また周りの環境(障害物など)に応じた動きを

するために、手や足を持っていく方向や、足を地面に踏む時の力加減

などに意識を向けてみると、

細かく考えなくても、動きを制御する練習になるのではないか、

と言うのが前回・今回のお話の趣旨です。

一度家の中で構わないので、その場足踏みを少し腿を高くあげてやって

みてください。

その場から動かずに(前後左右にズレずに)できるでしょうか?

知らずしらず最初の場からズレてしまったとしたら、踏み込む足の方向

と力(特に方向)が一定していない証拠です。

また少しずつ前・後ろにと移動することはできるでしょうか?

これができたら、微妙な移動を制御できていることになります。

こういった練習も、実は歩くという動きの制御練習になるのではないか

と思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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