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朝野裕一

動かす感覚を確かめよう!:その8〜股関節を意識する ③

股関節の動きを意識する、の続きです。股関節を曲げることを意識する

のとしないのとの違いをいろいろな動きでさらに確かめてみましょう。

※後半にも書いてありますが、股関節に何らかの不調や疾患を持って

いる方は、これからお示しする運動などに関しては、必ず通っている

医療機関などで確認を取った上で実施していいか悪いかを判断して

ください。お願いいたします※

身体の柔軟性をみるテストに立位体前屈テストがあります。

主に太ももの裏側のハムストリングスという筋肉群の伸張度をみる

テストです。

立って行うのが立位体前屈。

現在多くは足を伸ばした座位(長座位;ちょうざいと言います)での

テストが標準です。

長座体前屈と言うそうです。

これはそのまま、ハムストリングスのストレッチ・エクササイズ

としても行われています。

この際に、ハムストリングスが硬いと股関節をあまり曲げずに上半身

(上部体幹)だけで曲げようとしてしまいます。

これでは、

ハムストリングスのストレッチ効果もあまり期待できません。

上図の右側のように骨盤を起こして股関節を深く曲げる動きを伴うよう

にして行うのが正しいやり方です。

左側のように骨盤が後ろに傾いてしまったままでは、

効果が期待できません。

ハムストリングスが硬いとどうしても骨盤が後ろに引っ張られて、

前に起こすことが難しくなります。

それでついつい、そのまま背中を曲げることで手を伸ばして足に付く

ようなやり方をしてしまいます。

正しくは、

決して手が届かなくても右のようなやり方で行なってください。

それで初めて、

正しい柔軟テストとストレッチ・エクササイズが可能になります。

立位ではこうですね↓

膝を伸ばしていなくても、かがみ動作は日常生活でもよく行う動きの

一つだと思います。

この時にも、

股関節をしっかりと曲げることを意識して行うことをお勧めします。

かがみ動作と同時に日常でもよく行われるスクワット(様)動作。

これも股関節をしっかりと曲げることを意識してください。

それによって股関節周りの大きな筋肉も使うことになり、下肢の筋力

練習としても推奨されています。

上の図では右側のやり方ですね。

多くの方は膝さえ曲げればいいと感じてしまい、上図の左側のような

方法を取ってしまいます。

これでは場合によっては膝への負担が増して 、膝の痛みが起きることも

あるかもしれませんので、気をつけましょう。

ここまで股関節を深く曲げる感覚を意識する重要性のお話をしてきま

したが、ここで注意していただきたいのは、股関節の痛みを持っている

方々の場合です。

代表的な疾患である変形性股関節症や、大腿骨頭壊死、その他の股関節

疾患の方や、人工股関節置換術後の方などは、必要以上に深く股関節を

曲げることはお勧めできません。

必ず通っている医療機関の医師に確認をして無理のない範囲での運動・

動きに限定してください。

トレーニングと日常生活での動作は結構リンクしていることと、

その際の股関節の動きはとても重要な働きをしていることをお分かりに

なっていただけたでしょうか?

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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