足でバランスを保つ:2〜足裏の感覚
今日は、足でバランスを保つもう一つの仕組みについてです。
それは、足裏の感覚です。
足(裏)は地面や床に接している唯一の部分です。
足には多くの骨と関節があります
(参照)。
何故ならば地面(床)から受ける力(床反力)を微妙に調節する役割が
あるからです。
一体化した骨しかなければ、そういうことはできません。
地面からは様々な力が足に伝わります。その床反力を物理的釣り合いで
推定された部位=床反力の作用点を足圧中心と言います。
これらの実際は細かい力を小さな関節でうまく受けて床反力の位置を
調節し、結果として重心を制御する。
また、
重心が移動するに応じて足圧中心の位置も変わり、重心を調節させる。
そういう役割が足裏にはあります。
その情報は足の裏の皮膚の感覚や足関節などを含む関節の深部感覚など
から脳(中枢神経)に送られます。
そこから、運動神経を通じて筋肉などの働きを指令する信号が末梢に
送り返されていきます↓
青い矢印が感覚を伝える信号経路、赤い矢印が運動を指令する経路です
ですから、足裏感覚はとても重要な情報です。
それが脳を含む中枢神経系に送られて、バランス調整を行う命令が送り
返されてきているわけですから。
私事ですが、
数年前から腰椎の椎間板が変性してしまい(加齢ですね〜)左の足が
しびれています。
そうすると、左足で片足立ちになった時は、右足の時よりも明らかに
バランスが不良になります。
揺れやすくなっちゃうんですね。
これはもう明らかに足裏の感覚がシビレのせいで麻痺しているために、
正確な情報が送信されていないということなんです。
そのためにバランス能力に支障が出てしまう、という仕組みです。
いかに足裏感覚が重要かお分りいただけると思います。
何せ、立っている時には地面に接する唯一の部分ですから。
皆さんも改めて片足立ちなどで、
足裏で行われている微妙なバランス調整能力を感じてみてください。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。