• 朝野裕一

STEAMと身体運動

STEAMって何?から

一般的にはSTEMと呼ばれているのが、S=Science、T=Technology、

E=Engineering、M=Mathematics

要はこれからの世の中(教育を含む)では、科学、技術、工学、数学が

必須の学問であるというお話です。

そこに、

A=Art ;芸術を加えたのがSTEAMで、成毛眞氏がその著書で述べている

ものです。

昨日の動的平衡のお話と矛盾するかもしれませんが、そこでも最後に

一度は機械論的な視点を持った上で・・・となっているからにはやはり

科学技術の発展が必要な要素であることは間違いないと思っています。

身体運動にもこれは当てはまるのではないか?というのが今回のお話の

趣旨です。

話は変わりますが、テレビ東京の「FOOT×BRAIN」という番組をいつも

観ています。

先週末のお話が、科学技術とスポーツの関係を探るものでした。

ロボット技術とスポーツの発展との関係性を探る特集。

とても面白く観ることができました。ゲストは東大の石川正俊教授。

特に注目されていたのが、1000分の1秒単位で物を捉えるカメラ技術。

ヒトの眼では判別できないレベル(30倍以上の精度)の速さ・細かさ

で物を捉えるビデオ・カメラの技術、トラッキングカメラです。

通常のカメラは30分の1秒です。

1秒間に30コマということですね。

1000分の1秒は、1秒間に1000コマの画像を捉えられるということ。

昨日の話でも出た、運動をコマ送りで捉えていてもその流れは把握し

切れないということでしたが、

1000コマとなるとちょっと話は違ってきます。ヒトの眼では捉え切れ

ない動きを捉えることができる。

ハイスピードカメラも同じ作用を持ちデジタルのものでは10億コマもの

画像を1秒かんで捉えられます。

ならばトラッキングカメラって大したことない?

しかし、

このカメラは動く物体をカメラの中心に常に置いたまま追尾していく

ことができます。

この動作全てにかかる時間が1000分の3秒なので、ほとんど誤差は感じ

られない同期性を持っていることになります。

さらに面白かったのはこれを利用したバッティングマシンや、動くもの

にプロジェクション・マッピングで画像を写し出すことができる

というもの。

また、布に特殊なマーカーを付けておくと、揺れる旗やTシャツ上にも

画像や動画をマッピングできると。

何のための技術?と考える前にこれをやれないだろうか?と考える

まさに科学技術者の発想でした。

きっとこれらの技術を駆使して、色々な形の応用が発展していくのでは

ないか?と感じました。

身体運動の話に戻ると、問題となる動きの前後を1000分の1秒単位で

把握できるとなると、単なるコマ送りとは言い切れない精緻さが期待で

きそうです。

また球技などに至っては、ボールの動きを今以上に正確に分析できる

のではないかと考えられます。

要はパフォーマンスの分析がより精緻に可能になるのではないか?

今でもMLBなどでは、詳細な科学技術を要した分析が行われています。

スタットキャストとして知られているもので、ボールの回転数や打球の

角度から速度、ボールの落下地点予想とファインプレイのレベルまで

解析されています。

科学技術の粋(すい)は、

すでに身体運動解析にも応用されているわけです。

一度はこの指数関数的に発達する技術を利用して、カラダの動きを捉え

ることが必要になってくるでしょう。その上で、それは何から行われて

いるのか?どうしてそんな動きが可能なのか?などをより動的平衡的な

視点でも捉え直すことが求められるのではないかと思いました。

物事の考え方・捉え方にもバランスが必要なのだということなのでは

ないでしょうか?

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。