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朝野裕一

歩くと走るはこんなに違う!?

ジャカルタでのアジア大会。陸上の100m走が行われました。

アジアでも9秒台が珍しくなくなったんだなぁと感じさせる、迫力の

ある決勝戦でした。

その男子100m走の決勝戦を見て、

走る、特に速く走る時は、歩く時の踏み込みとは全然異なる方法で

行われていることを、改めて目の当たりにしました。

陸上の専門家からすれば何を当たり前のことを、となるのでしょうが、

何が異なるか考えてみようと思います。

歩く時は、地面や床に接する最初は主に踵からとお話ししてきました。

そこからややつま先を下げつつ足裏全体で地面を踏む、そして最後に

つま先を少し残した感じで前に進む、そんな感覚です。

つま先から接地し始めると、静かに歩くあるいはつま先でブレーキを

かけながら歩く感じになります。

ところが走る場合は、特に100m走などのスピードを競う走りの場合、

つま先から地面をいわば叩くような感じで接地して、その反作用の力

(反力)を地面から受けそれを推進力にしていくことになります。

踵から着いてしまうと、それがブレーキになってしまうからです。

全て地面(床)反力の方向と大きさ=ベクトルに左右されるということ

なんですが、歩くと(速く)走るではこんなにも違うんですね。

その違いを決めるのが、動く速度という因子です。

速度はヒトの動きを変える因子だということは前にもお話ししました。

歩くところから徐々に走り出す、そのどこかで動きの相転換が起こる

ということがわかります。

それにしても、山県選手は惜しかった〜。もう少しで9秒台。

100分の1秒単位で測ってもきっちり10秒00になるなんて・・・。

でもアジアの陸上レベルが確実に上がっているのがわかりました。

日本選手権でも感じましたが、オリンピックや世界陸上選手権でなく

ても、ワクワクさせられるようになったことを実感しました。

2年後の東京オリンピックが本当に楽しみになりました。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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