• 朝野裕一

関節の遊びの中で〜関節の機能を再獲得するにあたって・5

関節の遊びのことについてお話しましたが、実は各関節において最も

遊び(joint play)が大きいポジション(肢位)があります。

例えば股関節では、30度ほど曲げさらに30度ほど外に開いて、やや

外股(ガニ股)になった位置が最も股関節が緩むポジションです。

これを専門的には、rest (loose packed) positionと言います。

まぁ専門用語はいいとして、

この位置でどのくらい自由度(遊び)があるか確かめたり、

関節のモビライゼーションを行ったりします。

その際に、

圧迫を加えたり、滑り用の力を与えたり、牽引(引っ張ること)

したりします。

他動的な関節可動域練習の際にも、牽引を加えながらとか滑りを意識

したり、時には軽い圧迫を加えたりもします。

関節の解剖学的な構造と生理学的な動きをイメージしながらという

ことですね。

では自己他動運動の場合はどうでしょうか?やり方によってはこれらの

力を利用して行うことができるものもあるかもしれません。

股関節の屈曲(曲げる動き)を考えてみましょう。

膝から下を椅子の上などに乗せると、足の重みでわずかに股関節が

引っ張られる(牽引力が加わる)のではないか?

次に手で股関節の付け根を前に押してみます。そうするとこれもやや

滑り様の動きを股関節に与えるのではないでしょうか?

そこで、

今度は股関節の付け根を手で押したまま、椅子に乗せた足を前に動かし

て股関節を曲げていきます。曲がるところまで来たらまた元に戻します

この繰り返しです。

絵に描くとこんな感じです↓

果たして仮説通りの力が加わるかはわかりませんが、ただ無理やり

股関節を曲げて圧迫するよりは、痛みなく可動域を増す練習になる

のではないかと思います。

ちょっと難しいかもしれませんが、試しにやってみてください。

セラピー・ボールの上に足を乗せてやっても構いません。

圧迫感なくもう少し滑らかに股関節の屈曲運動ができると思います。

(下の写真は腹筋トレーニングですので違うのですが;上半身は持ち

上げなくて良い;足の載せ方はこんな感じです↓)

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。