柔軟性と堅硬性
最初にタイトルのことですが、
柔軟性の反対語を探していると、堅硬(けんこう)という言葉が
出てきました。
堅固(けんご)という言葉でもいいかな、また堅硬という言葉はあまり
馴染みがないかなと思ったのですが、今回は堅硬性(という言葉がある
かどうか?)としました。
何の話かと言いますと、
身体のお話。柔軟性はすんなり耳に入る・聴こえる感じでしょうか。
柔軟な身体とは、
柔らかくしなやかな身体のイメージを思い起こさせます。
そのために可動域を確保して、可動性を高める必要があることはここで
何度も書いてきました。
では、堅硬性とは?
ここで私がこの言葉を使う場面に限ってお話ししたいと思います。
柔軟性の反対語ですから、
硬くてしっかりとした丈夫なイメージでしょうか?
ヒトの身体にはこの柔軟性と堅硬性の両方が必要な時があります。
柔軟性は、大きな可動域・可動性を持ち、動きの範囲を広げると同時に
しなやかで衝撃を吸収することも可能ですし、大きな力を発揮する前提
でもあります。簡単に言うとダイナミックな動きということですね。
一方で堅硬性は、硬くてしっかりとした安定性をイメージさせます。
また、武道や古典芸能、ダンスパフォーマンスなどで素早く動くとか、
わざと不自然な動きを示して強調したり、注目を引いたりするために
必要な要素になります。
同じ身体の動きでも、ある時は柔軟に、ある場合には堅硬にする必要が
出てくるわけですね。
一昨日書いた「非対称とバランス」でも書きましたが、一見相矛盾した
要素が同居するのがヒトの体の面白さではないでしょうか?
ある時は〇〇またある時は△△、しかしてその実体は・・・
昔々(私も知らない時代ですよ)七つの顔シリーズで主人公だった、
多羅尾伴内のセリフではありませんが、ヒトの身体も変幻自在な姿を
しているものです。
ヒトの身体は、
柔らかければ良い、硬ければ大丈夫というわけにはいかないからこそ、
多様な環境の中で必要に応じた動きを体現できるのだと思います。
ヒトの身体以外にも、矛盾した側面を同時に持つということはありそう
なことのような気がします。
矛盾した側面をバランス良く、必要に応じて使いこなすこと。
これが生きていく上でも大事なことではないでしょうか?
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。