• 朝野裕一

身体が動く仕組みを知ろう;その4〜バランス能力ってなんだろう?(3)

歳をとってくるとバランス能力に自信がなくなってきます。

かくいう私自身がそうです。

例年より早い雪解けをみる北海道旭川市ですが、依然として気温の低い

日もあり、溶けた雪が凍ってツルツル路面がまだ残っています。

そういう道を歩いていると、どうにも歩が進まないときがあります。

何だかこれ以上進むとツルッといくんじゃないか、という不安感が足を

前に進めることを躊躇させます。

慎重に路面の真上から垂直歩行に足を地面に置くものの、置いた途端に

ずる〜っと滑りそうな予感がしてしまうんですね。

なんでしょう?

もっと若い頃はそんなことお構いなしにサッサッと歩いていた気がする

のですが・・・

バランス能力を決める因子として筋力は重要なものの一つですが、

今書いたようなバランスを調節する際には単に力の問題ではない、

力の大きさではない、むしろその方向と最小限の力で制御する能力、

という方が正しい気がします。

ここで考えなければならないのが、昨日も書いたように神経系の働き

です。

周囲の環境からの情報を感覚神経で入力(インプット)し、そこから

適切な力を運動神経を経て発揮(アウトプット)する。

発揮された力からの反力などを感じ取って(インプット)、再び調節的

な力を発揮する(アウトプット)。

このようなフィードバック機構の働きはまさしく神経系の機能です。

さて、

昨日の続きのお話ですね。

このような神経系の働きの衰えをどうしたら防げるか、遅れさせること

ができるか?というお題でした。

筋力トレーニングやストレッチで柔軟性を保つことはもちろん大事な

ことなので、すでに行なっている人は続けてください。

そこまでやるのはちょっと面倒?!

というあなたには、

バランステストで最も使われる頻度が高い片足立ちの練習をちょっと

工夫して行なってみてください。

具体的には、

まずは万が一転んでしまっては元も子もないので、自分の身体の近くに

掴まれる物が欲しいですね。

椅子とかテーブルの近くでそれを触った状態で行なって構いません。

最初は、目を開けた状態で片方の足を持ち上げてください。

そうですね〜、ざっと床から20cmくらいは上げてみましょう。

それでバランスを保つのですが、

そのときに足裏の感覚を鋭敏にしてみてください。裸足の方がよりいい

かもしれません。

足の裏で微妙な床反力とのフィードバックが行われています。

それを意識してみてください。

左右それぞれ30秒くらいを目安(目標)にしたらいいと思います。

次に、目をつむって同じことをしてみましょう。

足を上げる前から目を閉じるのが難しいときには、足を上げてから目を

閉じるという方法から始めましょう。

目を開けているとき以上に足裏に神経が集中するのを感じることができ

るでしょうか?

視覚情報を遮断されるとその途端にバランスが崩れるのを感じ取るのも

この練習の目的ですので、最初からあまり気にしないでください。

これは言ってみれば神経のトレーニングになります。

特にフィードバック機構を利用したものです。

このことについてはもう少し説明を加えたいので、明日も続いてお話し

したいと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。