身体が動く仕組みを知ろう;その5〜持久力ってなんだろう?(3)
全身の持久力は身体全体がある連動した動きを続けるために必要です。
それに対し、身体の一部分の(部分的な)動きを長く続けるためには、
筋の持久力が必要です。
筋の持久力は主に遅筋(赤筋)と呼ばれる筋繊維の活躍によって、
成し遂げられます。
強い力を発揮する速筋(白筋)は、持久力においては劣っています。
長持ちしないんですね。その代わり大きな力を瞬時に発揮する能力を
持っています。
遅筋は、大きな負荷には弱くその代わり長持ちします。
このことから、
筋の持久力をトレーニングするには、軽い負荷を何回も繰り返す動作が
適しています。
あるいは、
一定の位置(関節や姿勢など)を保持する方法もあります。
何れにしても負荷は軽いことが条件です。
筋の持久力が優れているか劣っているかを評価する際にも、
軽い負荷での繰り返し動作の回数や、一定の位置の保持時間などで測る
方法が一般的にとられます。
持久力といっても、
全身の場合は有酸素運動が大悲的ですが、筋の持久力を鍛えることは、
筋トレの範疇に含まれます。
ここで、筋トレの話を振り返ってみましょう。
筋トレには主に以下の三つの方法があると考えられます。
1.重い負荷で短い時間や少ない回数をこなす
→瞬発力(とパワー)を鍛える
2.軽い負荷で長い時間や多い回数をこなす
→持久力を鍛える
3.比較的軽い負荷で、できるだけ速い動きを行う
→パワーを鍛える
※ここでの重い、軽いは相対的なものを指します。パワーは力×速度で
表すことができる指標です。比較的軽いとは概ね最大随意筋力の30-35
%くらいが目安です。(参照:https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/15/040200001/093000013/?P=2
)※
ここでお伝えしたいことは、
持久力=有酸素運動とは限らない、ということです。
筋肉のトレーニングもそこには含まれるということですね。
ある活動を長く安定して続けるためには、全身の持久力のみならず、
筋の持久力や場合によってはバランス能力も必要になってきます。
筋トレを効果的に行う・バランス能力には関節の可動域や可動性、筋力
が必要になってくる。
それぞれが複雑に絡み合ってヒトの動きが形成されているんですね。
明日は、
もう少しそのことを具体的な運動を通して考えてみたいと思います。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。