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朝野裕一

運動に抵抗感をもつあなたへ:4〜自分の身体の現状を知る(2)

骨盤を中心とした株体幹といわれる部分とともに、大事な部位が肩甲骨

を中心とした肩甲帯(上部体幹部分)です。

肩甲骨の動き(可動性)が失われていくとその周囲の筋肉が硬直化して

背中や肩(肩上部)にこりを感ずることが多くなります。

そこで、

今日は肩甲骨自体の動きの状態を確認する方法をお伝えします。

まず、姿勢と肩甲骨の位置の関係を見てみましょう。

背中を丸めていると、肩甲骨は外側に離れていきます。

下の左側のような状態です。

背筋をまっすぐにすると、昨日述べたように骨盤が起きてきます。

それと同時に肩甲骨も内側に引き寄せられてきます。

次に、

背中を丸めた姿勢、代表的なデスクワークでの姿勢を見てみます。

下図の左側のような姿勢ですね。

このような(上図左側)姿勢では、首や肩の周りの筋肉がこりやすい

状態です。

これは先ほど記したように肩甲骨が外側に離れていっている状態です。

それに対して上図の右側のように、骨盤を起こしていくと姿勢が良く

なり肩甲骨が内側に寄ってきます。

骨盤の動きと肩甲骨の動きも、いわば連動しているんですね。

さて、

肩こりが起きやすい筋肉は以下の通りです。

僧帽筋と呼ばれる筋肉と、肩甲骨の内側に付いている菱形筋です。

これが全てではありませんが、代表的な肩こりの起きやすい筋肉です。

このように肩甲骨の位置と姿勢が関係していることがわかりました。

ということは、

肩甲骨が動きづらくなると、姿勢を調整することが行いづらくなって

くるということです。

結果、肩こりなどを引き起こしやすい状態を許すことになります。

ですから、

肩甲骨を柔らかく自在に動かすことができれば(可動域と可動性が保た

れていれば)、姿勢調節がしやすくなり、結果として周囲の筋肉の必要

以上のつっぱりが取れて、こりが起きづらくなるという理屈です。

そのために、

自分で肩甲骨を内側に寄せたり、リラックスして外側に離したりという

運動(可動性の運動;自動運動)を行うことが、肩甲骨の可動性を保つ

ために必要です。

下図をご覧ください。

肘を強く後ろに引かずに、軽く腰に手を当てた状態で、肩甲骨のみを

内側に寄せる運動です。

寄せた後は、元に戻します。

肘を思い切り後ろに引く動作は、肩甲骨を寄せるきっかけにはなるの

ですが、その割に肩甲骨があまり動かないこともしばしばあり、

あまり強くあるいは急激にやりすぎると、肩の前側に痛みを生じる場合

もあるので、

むしろ、肘の動きは意識せず肩甲骨の動きだけに集中してください。

また、

肩甲骨の動きが柔らかくなり、自分でコントロールできるようになると

腰に手を当てなくとも、肩甲骨だけ動かすことができるようになります

どれだけ肩甲骨の動きがスムーズで柔らかく、コントロールできている

かを試すには、下のようなテストを行うとわかると思います。

肩甲骨の可動性とコントロール能力のテストです。

上図の一番右側(2.)のように、腕を垂らしたままでも、肩甲骨を

引き寄せたり話したり自在にできれば、かなり可動性とコントロールが

優れていることになります。

これも一度お試しになってください。簡単ですので。

以上、肩甲帯の動きと姿勢、肩こりの関係のお話でした。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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