• 朝野裕一

パターン化された姿勢/動き:2

座って行う作業以外、立ち作業においても、決まり切ったパターンの

姿勢や動きの繰り返しを伴うものはたくさんあると思います。

農作業や工場作業、販売、レジ作業、床屋さん・ヘアカットなどいずれ

も立っている時間が非常に長くなりがちなものが多いと思われます。

立ったり座ったりを繰り返したり、物を持ち上げたり移動したりなどは

あるでしょうが、これは前にも何回か書いたように、ほとんど身体の前

で行う作業ばかりです。

まず長く立っている状態は、下肢から身体に血液循環を行うことが重力

の影響によって幾分でも低下する可能性があり、結果として足がむくむ

などの現象が起きてきます。

また、

重力に逆らう直立位を長く取っていると、どうしても抗重力筋と呼ばれ

る筋肉群が疲労してきます。

そうすると、

直立位を保ちきれずいわゆる腰が曲がってくる状態を引き起こします。

上の図の左側にあるように、骨盤が後ろに傾いてきて、腰椎と呼ばれる

脊椎のカーブが逆方向に強制されやすくなります。

そのままでは立てなくなるので代償的に膝が曲がってくる。こうなると

典型的な腰曲がり姿勢です。

本来は上図の一番右側にあるような姿勢がノーマルな直立位姿勢なの

ですが、それが崩れてきます。

上図にあるような腰曲がりまで行かなくても、腰の痛みを生じる可能性

は高くなります。

もう一つの問題は、座位姿勢同様上体=体幹の回旋可動域が低下して

くる可能性です。

先ほども書いたように、身体の前で作業を繰り返す際に、身体を回す

ことが意外と少ないことに気づいているでしょうか?

身体の前にある物を後ろに持って行くときには、多少回旋はするでしょ

うが、重い物ほど身体を回すだけでは困難になるため、足を踏み替えて

行う場合が多いと思います。

無理をするとそれこそ腰を捻って傷めてしまいます。

ですから、

身体を回す動きが少なくなってしまいます。

結果として、

体幹特に上部体幹(胸郭部;胸椎などを含む)の回旋可動域の制限が

生じてきます。

歩く時の体幹の回旋が減少し、歩幅を大きく歩くことがしづらくなった

り、場合によっては肋骨の動きにも制限が生じ呼吸機能の低下の可能性

すら生じてくると予想されます。

※肋骨は胸椎と関節を構成しており、胸椎の動きと肋骨の動きは互いに

関連があります。

さて、

ではどうやってこれらのことを防いだらいいのか、それは明日以降に。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。