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執筆者の写真朝野裕一

運動のパターン化と自由度の関係

少々難しいテーマを時々考えることがあります。

今日のテーマである “運動のパターン化と自由度” もその一つです。

運動は効率化し熟練すればするほど、ある一定のパターンで動いていき

尚且つそれが習熟されていきます。

一方で、

前にも書いたように運動は、周りの環境や状況変化に応じて自由に

変化し、選択できることが必要でもあります。

道の前に水たまりがあるのに、一定の歩幅で歩くことがとても効率が

良いからといって、水をバシャっと踏みつけることは、わざとでない

限りありえないでしょう。

周りに合わせてほとんど無意識に動きを変える・転換することが、

運動の自由度と言えると思います。

また、

運動は同じように行なっているつもりでもわずかでも毎回違う動き・

軌道をえがくとされています。

運動の再現性は機械とは異なり人間の場合、かなり難しい課題です。

パターン化された動きの中でも、微妙に違う動きをしているとも

言えるでしょう。

とはいえ、

先ほどのように、一連の動きに熟練すればするほど、動きの違いが

少なくなってもきます。

例えば、

一流のプロの野球のピッチャーなどは、何回投げてもまるで全く同じ

動きのように、再現性のある投げ方をすることができます。

複数回投げたビデオを重ね合わせて見てみると、まるで一つの映像の

ように、毎回の動きが寸分違わずに重なり合っていることにビックリ

します。

では、

パターン化と自由度と一見矛盾するような動きの特徴、一体どちらが

重要なのでしょうか?

結論はどちらも重要ということだと思います。

決まり切ったパターンで対処することがとても重要な動きに関しては、

パターン化した動きに習熟することが求められます。

一方で、

周りの状況がどうなるかわからない元では、自由度を確保していること

が必要になるでしょう。

野球のピッチャーでいえば、色々な球種を投げる時に動きがそれぞれ

違っていればすぐに球種を見抜かれてしまいます。できるだけ同じ動き

で、相手にとってどんな球が来るかわからない状況にすることの方が、

ピッチャーには有利になります。

パターン化された動きに習熟する代償として、多くの一流ピッチャーが

肘や肩の故障を起こすのは、ある意味必然なのかもしれません。

機械でさえ同じ動きを繰り返すことで、金属疲労を起こすのですから、

人間の身体に起きても不思議ではありません。

このように、

パターン化された動きのデメリットとして、動きの定型化が引き起こす

身体の組織の過剰な行使と、それに伴う故障があります。

これはプロのピッチャーだけではなく、コックさんなど利き腕を常に

使用する職業の方などは、ある程度の年齢になると、肩の腱板と言われ

る筋肉を傷めることがしばしばあります。

繰り返し使用することに伴う組織の疲弊とダメージです。

パターン化された動きのメリットとデメリット、運動の自由度を確保

することの重要さ。

どちらをどのように捉えて動きを意識したらいいのでしょうか?

この問題は簡単に結論づけることができません(少なくても私には)。

じっくりと明日以降も考えていきたいと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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