• 朝野裕一

可動域が身体を自由に動かすために必要なわけ〜運動を科楽する:第1章

身体を自由に動かすために必要な要素の中で一番大切というか、

最も基礎をなすものが関節の可動域です。

今日から何回かに分けて、そのわけを考えていきたいと思います。

物事をクリアにしたい時、

逆からものを考えていくというやり方があります。

ここでいえば、

可動域が制限された時どんな不自由さが出るか、という側面から考えて

みるということです。

朝起きた時には多くの人が可動域の制限・動かすことの重たさを感じる

と思います。

数時間寝ている間は、寝返りなど身体を動かすことはあっても、意識的

に何かをしようと努力して動かすわけではないので、どうしても動きに

は限りがあり、いざそれを動かす段階で、重たく感じがちです。

しばらく身体を動かしているうちに、その重たさは解消されることが

多いのですが、普段運動を意識して行なっていないと、(これは何度も

書いていますが)どうしても動きの範囲が限られてくる。

日常生活の範囲ではそうだと思います。

特別いつもと違う場面に出くわさないと、動く範囲は限られ、身体の

動きはパターン化されてしまう。

そうすると気づかないうちに、関節の可動域は狭まってきてしまう。

ある意味、自然なことです。

とはいえ、

全く同じパターンで過ごせるとは限らないわけです。

比較的同じ生活習慣をしていても、

動きをプログラムされたロボットではないので、全く同じ動きの再現

だけで生きているわけではありません。

いつもと少しでも違う状況になった時に、可動域の制限が動きづらさに

もろに反映されてきます。

たまに頭上のものを取ったり、高いところにものを置いたりすると、

やりづらさを感じて、腕が上がらないことに気づく、なんてことは

誰しも経験することですよね。

長くデスクワークをしていて立ち上がる時や、かがみ動作を少し続けた

後の腰の伸びづらさなどは、よく経験するでしょう。

同じ動きの繰り返しや同じ姿勢で静止していることが多いと、別の動き

やそれ以上の動きをしようとすると、可動域の大事さを感じることに

なります。

可動域の制限を感じて動きづらいと思う瞬間、それにはいくつかの種類

があるように思います。

動きが元々大きな関節の動き、肩関節や膝関節・股関節などですね。

これらの関節は比較的その動きの制限に気がつきやすいと思われます。

と同時に、大きな可動域がいきなり制限されること(大きなケガをする

・手術を行うなど)以外には、ある程度他の部位の代償を借りて

(無意識にですね)ことを済ますことも可能になります。

そうすると、

いよいよ大きな動きを求められる事態になって初めて、関節可動域の

制限を意識する、という状態になりがちです。

なまじ大きな可動域を持っているがゆえに、かえって気づくのが遅れる

というわけです。

それとは別に、普段は動きをあまり意識しない部位。

胸郭や腰も含まれるかもしれません。これらの部位はついつい同じ姿勢

を続けている後に動く時や、より大きな身体全体の動きを求められる時

などに、制限に気づくことがあります。

ということは、

関節各々の構造とその役割をよく知っておかないと、可動域のことを

ついついおろそかにしてしまったり、ストレッチの目的をよく知らずに

間違った方法などで行う可能性があるのではないでしょうか。

これから、その点についてもう少し詳しくお話ししたいと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次回に。