朝野裕一
座る〜立つ
椅子に座る、誰でも行うこと。
座ったらまた立ちます。
その繰り返しは毎日どこでも行う動作です。
9月からのるPodcast番組「トーキング・エクササイズ」のテーマは、
椅子からの立ち上がり動作です。
立ち上がるときに必要な要素ってなんだろう?と考えたとき、
重心の位置を前に、そして上に移動させるということが容易に想像が
つくでしょう。
立つ時になかなかお尻が持ち上がらない、反対に前につんのめって
転びそうになってしまうことはしばしば起こる現象です。
どうしてそんなことになるのか?
お尻を椅子の座面から離す時(離臀と言います)が、
一番パワーがいる瞬間です。
それには以前お話しした、力×速度=パワーの公式が成り立ちます。
さらに離臀の瞬間、力の入れ方、方向そして速さが全てタイミング良く
遂行される必要がある動作と捉えて見ると、いろいろ面白い。
立つ前の姿勢、その人の持つ力の程度などなどによって、立ち方が変化
するのではないかと思っています。
膝の上に手を当てて「よっこらしょ!」と立つのは、
理にかなった方法なのではないか。
前に転がるのを防ぎつつ上に上がる補助にもなる、
効率的な方法といえるかもしれません。立ち上がる途中で踏ん張る力が
弱くなった時、自然ととる戦略とも言えます。
日常生活の何気ない動作を、少し深く考えて見るのは面白いことです。
今日も読んでいただきありがとうございました。また明日。