Journey to the Exercise World:Vol.5
さぁ、世界新記録は果たして出るのか。世界中が期待しています!
前回の大会で初めて9秒の壁を切ってから、毎年平均0.2秒ずつ記録は
更新され続けています。
いよいよ、人類は夢の7秒台に突入するのかー!
第2回スーパーオリンピック100m競争決勝の会場は騒然としていた。
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前回、
2032年大会の時点で8秒653という驚異的な記録に沸いたのもつかの間
今回は夢の7秒台が期待されている
ヴァーチャル会場で世界中の人が観戦しているスーパーオリンピック
身体の一部がトランスヒューマンであることを許された大会として、 2032年から始まった大会は、それまでのオリンピックを凌ぐ勢いで世界
中の注目する大会になった。
ちなみに、今までのオリンピックはパラリンピックと統合されて、
ユニバーサル ・オリンピックとして、スーパーオリンピックの後に
開催されている。
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子:7秒台出るかなー。
父: 出るかもね。
父:でも4年前は8秒が出るか出ないかでみんな騒いでたんだよ。
子:エェー!遅っ昔のことだね。
父:うーん、昔と言っても4年前なんだけどねー。何せ技術の進歩が
早いからなー。
子:これってどこまで人工技術っていうの?が許されてるのかなー。
父:はっきり言って、脳以外は全てOKなんだよ。
子:脳はダメなの?だってAIに繋げられんでしょ?
父:うん。だけどそれはITドーピングといって、禁止されているんだ。
子:どうしてダメなの?
父:それはねぇー。もうそうなっちゃうとさ、ロボットがやっている
のと同じになっちゃうから。
子:でも、ヒューマノイドはロボットじゃないんでしょ?
父:うーん。そこのところはまだ色んな人が議論して結論が出てないん
だよ。
子:ふーん・・・もっとすごい記録が見たいなぁ。
父:競争する意味がなくなっちゃうかもしれないから。
子:なんで?だってみんな技術を競っているんでしょ。
父:そうだけど、100mを誰が一番早く走れるかはさぁ、何ていうのか
なぁー。身体(カラダ)というか、人間がもともと持っているものを
いかに制御して動けるからだから・・・
子:だからコントロールする技術を争っているんでしょ?
父:あっ、始まるぞ、その話はまた後にしよう。
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父:あー、それにしても惜しかったねー。8秒003だって。
子:・・・
父:どうした?
子:うん・・・ボクやっぱりエンジニアになって、きっと頑張れば6秒
台も夢じゃない気がするんだ。
父:6秒台ーーー!
子:うん、なんかできそうな気がする。そうするね。
父:・・・?
父:さぁ、今度はユニバーサル・オリンピックも観ようね。やっぱり
父さんはそっちも好きだから。
子:そうだね、ボクも好きだよ。
父:そうかー!
子:うん、なんか自分でもできそうだから。スーパーオリンピックの
エンジニアになって、ユニバーサル・オリンピックに出ようかなー。
うんそうしよう!
父:・・・?!
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オリンピックはこれからどうなっていくのか?
火星移住者との競争?それとも火星での開催?
科学技術とヒトの身体進化はどう折り合いをつけていくのか?
興味深くも様々な課題を持って、確実に未来は創り上げられていくので
しょう。
人間の適応力を信じて・・・
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。