朝野裕一
二つの関節を跨ぐ筋肉〜二関節筋:第三話
ハムストリングスが股関節を伸ばす働きもするというお話の続きです。
その話をする前に一つ確認しなければならないことがあります。
それは、拮抗筋という考え方です。
互いに拮抗する作用=働きをする筋肉同士を拮抗筋と呼んでいます。
例えば、膝を伸ばす筋肉の大腿四頭筋は、膝を曲げる作用を持つ
ハムストリングスなどと拮抗筋の関係にあります。
関節がスムーズに動く場合、拮抗する筋肉が休んでいてくれることが
必要になります。
そうすると上の図のように、大腿四頭筋が休んでいてくれるので膝は
ハムストリングスなどの収縮に伴って素直に曲がってくれます。
これがどちらも収縮活動しているとどうなるかといえば、その位置=
ポジションで止まることになります
これを同時収縮といって、今度は関節を一定の角度で固定するために
必要なことになります。
ところが、思わず拮抗する→動かそうとする方向と逆の方向に動かす
筋肉の作用 が生ずると、思ったように関節がスムーズに動かないことに
なります。
カラダもココロも緊張しすぎると、こういう状態になりやすいですね。
それは拮抗筋が思いに反して緊張しているからでもあります。
今日は二関節筋の話の前に拮抗筋の作用と同時収縮について話す結果
になりました。この続きはまた明日に。今日も読んでいただき
ありがとうございました。