top of page
  • 朝野裕一

断片からの統合〜日本サッカー代表監督

年末に語られた西野朗氏と岡田武史氏の対談に続き、

新年に現日本サッカー代表監督の森保一氏のインタビュー番組が放映

されました。

昨年のワールドカップロシア大会後の7月末に代表監督を引き継いだ

森保監督は、その後テストマッチ5戦を全勝かつかなり点を取った試合

を見せてくれています。

これからの日本代表のパフォーマンスにとても期待が膨らむ現在です。

若手とロシアで戦った世代の融合が上手くいっているし、何と言っても

望まれていた攻撃的姿勢と積極的・連動的素早いシュートまでの連携。

ここぞというところで決めてくれる場面を見て、サッカーファンは、

大いに期待するところです。

番組内で森保監督が語っていることを聞いていると、ロシア大会までに

何回もゴタゴタしていたように見えた日本サッカーの行く末を見事に

統合しつつあることを感じました。

その一つが、縦への攻撃のお話。

これってロシア大会直前に解雇された元監督ハリルホジッチ氏がよく

言っていた、縦へ早くにつながる話だなと、思いました。

この縦に早くが、

何でもかんでも縦に早く遠くにボールを蹴ることを指していないことは

ハリルホジッチ氏自身、何回かメディア上で語っていたと思います。

もう一つ森保監督が言っているのが、個の1対1の場面で負けないこと

です。

これも、

デュアルという言葉でハリルホジッチ氏が語っていたもの。

要は、外国人ということによる言葉のハンディで、コミュニケーション

が上手くいっていなかったことと、ハリルホジッチというキャラクター

(プライドの高い上から目線的な振る舞いに見える)がそれを増長させ

ていた、そんな気がしています。

もちろん森保監督はハリルさんの受け売りでそういうことを言っている

わけではないでしょう。

現在の世界のサッカー状況と日本人の特性を考えると、自ずと共通した

回答が出てくるのも不思議なことではありません。

それに加えて、

森保監督は、縦に出すパスを受けるための個人間の距離感覚なども、

注意して伝えている。

やはりコミュニケーションはとても大事で、外国人が上から目線で指示

を出す感じになると、どうしても日本人選手が萎縮したり誤解が重なる

のかもしれないと感じます。

その辺勝負には実は厳しい目線を持つ森保監督は選手に沿ったコミュニ

ケーションを重要視しています。

現監督に至る道筋をよく考えてみると、少なくともオフト監督から始ま

った日本サッカーの歴史は、分断ではなくしっかりと繋がっていると

思います。

特に初めて出場したフランス大会前加茂監督が解任され岡田さんが監督

を引き継ぎ、その後トルシエ→ジーコ→オシム→岡田→ザッケローニと

まるで異なるように見えるサッカー感に不安を感じていたのですが、

森保監督に収まった現在から振り返って見ると、断片化していた過去の

遺産を、見事に統合した形で体現しているように見えます。

日本人の特性に合ったサッカー、連動性と素早い動き、献身的な運動力

それに個の力;相手に負けない強さと自分の長所を生かすという両者

の意味;と守りから攻撃への早い転換、それを表す縦へのパスと、

全てが今までの断片的に試行されてきた日本サッカーのエッセンスでは

ないでしょうか。

これをきちんと選手と語り合って理解を促すためにはやはり日本人が

監督を行うのが、少なくとも今は最も適しているのでしょう。

そう思います。

ですから、今は5回のテストマッチからも今はとてもワクワクする感じ

がします。期待できる!と。

もちろんこれから、岡田さんが語っていたように全てが思うように

なるとは限らない試練が待っていると思います。

でも、それは今後の日本サッカーが世界レベルに到達するために必要な

ことなんだろうなぁと思います。

今までもそうだったのでしょう。

特にドーハの悲劇の場面に実際選手として立ち会ったのが森保監督です。

その辺の覚悟もできている気がします。

何と言っても番組内で語られた言葉「当たり前のことを当たり前に

行うこと」これを強く支持します。

実は簡単そうで一番難しいことだと思うこの言葉。何事にも当てはまる

言葉だと思っています。

まずはこれから始まるアジアカップを見守っていきましょう!

森保さんの愛称がポイチ(保一)とは初めて知りましたぁ。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

閲覧数:2回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page