• 朝野裕一

股関節と肩関節の似ているところ/違うところ;機能編〜運動を科楽する:第1章(4)

球関節の二大代表選手である股関節と肩関節の構造に関して書いてきま

したが、今日はその機能編です。

機能の違いとは、わかりやすく言えば役割の違いとなるでしょうか。

どちらも大きな可動範囲を持っていますが、とりわけヒトの場合、

構造の類似点・相違点以上に、その役割が大きく異なります。

なぜならヒトは二足直立で歩行する動物だからです。

さてまずは、

類似点からみていきましょう。

股関節はその先端にある足の動く範囲を大きく取ることができます。

肩関節も同様に、

その先端にある手の位置を広く取るために働いています。

どちらも関節可動域の大きさがその役割を保証しています。

では相違点とは?

股関節は下肢の荷重関節の一つで、主に体重を支えかつ重心の位置を

コントロールする際に重要な役割を担っています。

ヒトが立っている時には、重心の位置が両股関節のちょうど真ん中

あたりに位置しています。

ですから、

股関節の動きによって、重心の位置を変えることができます。

一方の肩関節は、ヒトが直立位になることから手が使えるようになった

ため、四足動物とは違い荷重関節ではなく(時には荷重を支えることも

あります)、手の機能を支える役割を果たすことになりました。

手の位置を決めたり、手の位置を支える土台の役割ですね。

股関節を含む下肢の関節の役割は以前にも紹介しました。

上に書いたような役割を膝や足の関節とともに果たしながら、なおかつ

重心の位置をコントロールするという特別な役割を担っています。

(膝関節も重心の上下動のコントローに役割を果たしています)

肩関節はどうでしょう?

上肢全体から考えてみると、上のような役割があります。

さらに肩関節に着目すると、

肩甲骨を介して上肢全体の土台の役割を持っています。

ちょうどクレーン車の車体みたいなイメージです。

こうやって機能面から見てみると、股関節肩関節の役割は大分違うこと

がわかります。

可動範囲の大きさという面ではそっくりな股関節と肩関節。

それをどう利用するかは、各々が属する部位によって大きく違ってくる

んですね。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次回に。