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  • 執筆者の写真朝野裕一

自己コントロールの重要性〜モンスター井上尚弥の強さ⑵

素晴らしい戦いが開けて2日後に、WOWOWのExite Matchを改めて

観ました。

ゲストになんと右目周りも痛々しい顔もまだ腫れている井上尚弥選手

自身がゲストとして出演し、自分の戦いを解説するという、願っても

無い構成でした。


そこで2ラウンド目にドネアのパンチを被弾して傷めた目の状況につい

て語っていて、いかに危険な状態だったか改めて知りました。

井上選手の自己診断というか解説を聞いていて、本当にこの選手は冷静

というか、自分が行なっていることについてどれだけ意味を考え感じ、

冷静さをたとえ失っている状況でもきちんとそれを認識しているのだろ

う、と感心しています。


いくらでも後付けで解説はできるのでしょうが、井上選手のコメントを

聞いているとわかるのですが、この時は何を言ったか覚えていないとか

ここはこう感じながらやっていたという、現実の場面の解釈が実に自己

コントロールが効いているなぁと思いました。


考えて意識して行いながら(練習の時点で)、それが無意識に行える

状態まで持っていく、試合中の突発的な事態でも自分が感じるパニック

も含めた感覚を俯瞰して捉えることのできる能力、これこそモンスター

井上尚弥の強さの、もう一つの要素だなと感じます。


井上選手はいつも短いラウンドで相手を倒すことが多いので、自分が

試したいことが必ずしも試せないことにやや危機感というか、物足り

なさを感じているようなコメントをしていたように思います。

(以前他の番組で語っていました)


そして、常に12ラウンド戦うイメージを持ち、自分が相手のパンチを

食らって、リングに倒れるイメージをしている、ということを聞いて、

(これも以前他の番組で語っていました)

この人は真のリスク管理をしているというか、想像力の強みを最大限に

生かしているのだなぁと、再び感心しました。


一番大事なこととは、どれだけ自己コントロールが効かせられるか、

ではないかと思います。これは全てのことに当てはまると思います。


なにも格闘技を含むスポーツだけではなく、全てのパフォーマンス

について当てはまるでしょうし、身体的な要素だけに限らず、心理的・

精神的な部分でも同じではないでしょうか。

周りの環境や状況、他者などによって振り回される状態は、とても

ストレスフルです。


身体の動きに話を戻しますが、結果的にある一定の動きしかできない

とか、動かしたくても身体自体が動く範囲を失っている、たとえ柔らか

くてもコントロールが効かないなどの状態ては、却って傷める危険性が

増します。そして決して良いパフォーマンスは期待できません。


自分が考え・感じ・イメージしたように動くことのできる身体こそが、

健康的に長く生きる・活動する基盤になると思っています。


右目をカバーし、顔全体がまだ腫れている井上選手を見て、また一つ

大きな壁を乗り越えたことを確信しました。

本当にこれからがさらに楽しみな、私たちにワクワク感をもたらして

くれる井上選手でした。


今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次回に。



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