筋パワー;力をスピードでカバー
朝野裕一
筋パワーについてもう少し、
あるパフォーマンス=仕事(work)を行うときに、
力任せではなく、そのスピード(速度)でカバーすることができる、
というお話です。

もう一度、仕事率(仕事の効率)=力×速度です。
多少力が足りなくても、もう一方の速度で稼げれば理論上は同じ効率
の仕事ができるだろうということです。
下のグラフ(自作なので見づらいところはごめんなさい)をご覧ください。

実は前にお話した最大筋力の約3分の1程度の力で、筋肉の最大の
パワーが発揮されることが生理学でわかっています。
注)
ここでいう速度は厳密にいうと、
収縮の速度、以前書いた動く速度とは同じではありません。
外に発揮される仕事の観点からみて、力学的には動く速度としたほう
がわかりやすいのでそうしましたが、概念的に矛盾はしないと
思われます。
筋肉の発揮する力(=筋力)だけではなく、スピードを考えて
動くと効率のいい身体運動ができるということになります。
力が強くないと思われる人が素早く動いている場面を見たことが
ないでしょうか?
チャンと理由があったのです。
こんな理屈でそういうことが起きていると思うと、なるほどと
合点がいきます。
また、効率のいいパフォーマンスを目指すと、むしろあまり力を
出さずにスピードを考慮して動くことも(身体運動・動作の)
戦略の1つになるのではないでしょうか?
まだ筋力のお話は続きます。
今日も読んでいただきありがとうございました。また明日。