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朝野裕一

運動を促すアプローチ

運動を進める上で、その効用を知らしめるという方法があります。

運動をするとこんなにいいことがありますよ、というお誘いです。

もう一つは、運動をしないことによる損害(と言ったらいいのか?)

を提示して、さぁ運動しましょう!と誘う方法もあります。

あとは以前も書いたように、運動を別の活動を通じて結果的に促す

方法もあります。ゲームをして結果動く、歩いたぶんだけポイント

還元でお買い物ができるなど(メキシコでは運動マシーンをすると

地下鉄代がただになるシステムがあると何かで見かけました)。

また、

個人を相手に促すのではなく、コミュニティレベルで運動をする機会

を提供する。地域コミュニティでよく行われる集団アプローチです。

それとは別にスマホのアプリなどで気軽に個人レベルでいつでも運動

を促す機会を提供する。

どれもすでにとらている方法で、一定の効果を及ぼしている一方で、

これだ!という決め手にかけるのも事実です。

今まで行ってこなかったある行動を促すことは、行動変容という言葉

で説明されています。学術的な言葉なのでちょっと堅苦しいなと個人

的には感じる言葉です。

行動変容を促す方法には、認知行動療法やその他様々なアプローチが

あるようです、学問的には。

このような多くのアプローチはそれ単体では全てを網羅することが

できないため、多くの理論・モデルをその状況に合わせて適切に対応

させようといのが現在におけるコンセンサスになっているようです。

人々に運動を促すのに、最初に書いた色々なアプローチがあります。

それを大きく川の流れに模して、三つに分けて説明しているのが、

アメリカのヘルスプロモーションの活動です。

一つは、上流アプローチと言われ、多くの人へ健康維持のための環境

や情報の提供を行うものです。

二つ目が、中流アプローチと言われ、地域や学校、職場レベルでの

ヘルスプロモーション・プログラムです。

最後に、下流アプローチ、これは個人レベルでの介入でそれぞれの

運動参加への障壁や動機づけなどを考えていくアプローチです。

大体最初に挙げたいくつかの方法は、このいずれかに含まれているな

と思います。

運動を促す際に行動変容を目的として使われるモデルの一つとして、

トランスセオレティカル・モデルというのがあります。

なんだか難しそうですね。

次回お勉強を兼ねてちょっとかいつまんで説明してみようと思います。

今日も読んでいただきあありがとうございました。

色々な方法を駆使して運動を促す方法が試みられているんだなと

改めて感じました。上手くいくかどうかは、目的と方法論が合致して

いないと難しいのかもしれませんね。もうちょっと勉強します。

ではまた明日。

参考図書)

「アクティブ・ライフスタイルの構築ー身体活動・運動の行動変容

研究」(竹中晃二・著、早稲田大学出版部、2015年.)

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