体幹の役割
昨日のお話を続けて、
今日は体幹の役割についてもう少し考えてみましょう。
そもそも体幹部とはどこの部位を指すのでしょうか?
ここでは、
体幹は首から下で骨盤までとざーと定義してみましょう。
さらに、
胸椎・胸郭・肩甲帯などを上部体幹、腰椎と骨盤股関節までを下部体幹
としましょう。
そこで体幹の役割(機能)です。
主に下部体幹になりますが、重心の位置する部位というのが最も重要な
役割というか、特徴です。
それに伴って姿勢を調節しますが、これは上部・下部共に働きます。
さらには、頭部の位置を決定する助けをし、上肢や(上部体幹)
下肢との(下部体幹)連結部として、上下肢との連動性を担います。
もう一つ重要な役割が内臓の保護です。
ボクシングで最も辛いパンチの一つがレバー(肝臓)ブローです。
ここは巧みなボクサーならば狙える位置で、保護する部分が少なく、
打たれた選手は身悶えて立ち上がることができなくなります。
その他の内臓は胸郭や腹直筋・腹横筋などの筋肉で保護されています。
上下肢との連動性については、各々役割があります。
上肢との連動性の仲介は肩甲骨、下肢とは骨盤を介して連動します。
ヒトの二大特性と言ってもいい、二足直立位と手の巧みな使用。
手を巧みに使う為の肩甲帯の安定性=基盤・土台としての役割、
直立位の下肢の機能を保証する骨盤帯の安定性=重心の位置を規定。
この二つが非常に大事な役割になってきます。
だからこそ、体幹が重要だと強調されるわけです。
そして昨日の後半にもお話ししたように、中枢たる体幹部が安定して
いれば、末梢の手足は自由に動かせますが、安定していないと、
身体の安定化に携わらざるを得ないために、自由な動きは制限されて
過剰に緊張した手足(上下肢)が生じてしまいます。
ここの原理は、
どんな身体運動においてもとても重要な考え方だと思っています。
では、
どうやって鍛えたらいいのか?
その前に、鍛えるとは何か?
身体各部位の役割に対して、
どれくらい役割を果たしているのかいないのか?
それはなぜなのか?その上で、
どこの部位をどんな目的でどうやって鍛えればいいのか?
みたいな、考え方の整理が必要かもしれません。
これからしばらく、そのことについて考えていきたいと思っています。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。