体幹を鍛えるにあたって;その一
前回までの体幹の果たす役割についてのお話しで、体幹をなぜ鍛える
必要があるのかは、お解りいただけたのではないかと思います。
そこで、体幹(身体全部に当てはまることです)を鍛えるにあたり、
考えておくべきことについてお話してみたいと思います。
その前に、そもそも“鍛える”ということはどういうことか?ですが、
ここでは、
その「(鍛える)部位の動きをスムーズに、できるだけ広い範囲で、
自分の思う強さで、制御しながら動かすことができるようにする」
と取り敢えず定義しておきます。
そうなると、
まず何をすべきでしょうか?
身体部位を鍛える:その一
動きに関与している関節の可動域を確保/拡大(改善)すること。
〜いくら動かそうという命令を出して(神経の作用)、筋肉を強く収縮
させても、そもそも動く範囲が制限されていては、動いた効果を十分に
発揮することはできません〜
体幹に限ってみても、様々な可動域の練習があります。
いわゆるストレッチというやつです
これは体幹というよりは股関節の屈曲を促すための、太ももの裏の筋肉
(ハムストリングスと言います)のストレッチです。
これも実はただ手を足先に持っていくだけではなく、股関節の曲がりを
意識し、背中を丸めないようにするなどの注意が必要です。
これは逆に体幹(腰椎)の伸展ストレッチです。
可動域が小さい(硬い)状態でいきなり行うのはお勧めできません。
また、
腰部脊柱管狭窄症という診断がある人は、この状態で強い痺れや痛みを
足に感じるかもしれませんので禁忌(絶対にやってはダメ)です。
骨粗鬆症がある人も、これと先ほどのハムストリングスのストレッチは
無理をすると(勢いをつけたり力を入れ過ぎて強制すると)圧迫骨折
(腰椎など)の恐れがあるので、要注意です。
腰椎・胸椎+股関節が共に伸展すると、例えばこういう動き
(ブリッジ)ができるようになります。
身体を横に曲げる(側屈;そっくつ;と言います)動きだと、
こうなります。
ここまで曲がらなくても構いません
このぐらいで楽しくできる範囲でも構わないと思います。
身体の回旋(ひねり)動作は、様々な部位で行われるということを、
以前「振り返る身体」でお話ししました。
主に上部体幹でひねる動きは胸椎で行われます。
股関節だけだと、
両方加わるとこうなりますね。
違いがわかりますか?骨盤の位置に注意すると分かりますよ。
これは?
股関節と上部体幹が共に回旋しているストレッチです。
先ほどの側屈の動きが混ざると、
こんな動き(ストレッチ)も可能ですね。
まずは、
体幹を鍛える第一段階=可動域を保つ/拡げるというお話を
してきました。
今日はこのくらいにしましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。また明日。