でんぐり返りってどうやるの?!:2
昨日の続きです。
でんぐり返りができない子のもう一つのパターンは、そもそも両手で
身体を支持できない場合です。
なぜ両手で身体を支持できないのか?
に関しては色々な理由があると思いますが、一つにはこういうケースが
考えられます。
それは、
運動発達の段階でハイハイをする時期があり、これはつかまり立ちや
つたい歩きなどより早い時期で、寝返りやうつ伏せを取る時期よりも
後の時期と言われています。
運動発達には個人差があるので、
何ヶ月何才で必ずこれができていなくては、という訳ではなく幅のある
ものですが、大体の目安はあります。それと同時に順番というか、
段階を経ることは概ねパターン化されています。
しかし時には、
あまりハイハイをしっかりとできなかったけれど、1才過ぎあたりから
通常通り立ったり歩いたりはできる子がいます。そういう子たちは、
上肢(肩から手に至る部位)の体重支持の経験を十分に体験学習して
いない可能性があります。
(補足;2017年12月29日:ハイハイをあまりせずにつかまり立ちや、
伝え歩きを1歳前くらいに覚えてしまう場合もあるようです。
そういう場合、両手で体重を支える経験が結果的に不足してしまう
ことになります)
その結果、両手で自分の身体の重みを支えきれなかったり、両手で
ぶら下がって自分の体重を支えることが不得意だったりします。
今でこそ床拭きに雑巾がけをすることは滅多にないと思いますが、
試しに雑巾掛けのような動作をさせてみると上手くできない、という
こともあると聞きます。
そうすると、
そもそもでんぐり返りの初期段階から上手くできないことになります。
そういう場合は、どうしたらいいでしょうか?
まずは、
四つ這いがまず取れるかどうか、
さらに、
ハイハイのように四つ這い移動ができるかどうか?を確認しなければ
なりません。
もしこれがうまくできないようならば、肘で支えるパピーポジション
という肢位をとってみるのも一つの方法です。
この状態で匍匐前進、これは結構難しい課題かもしれません。
しっかりと両手で支えられない子ならば、肘でも身体を長く支えきれず
クシャんとしてしまうかもしれません。
もう一つは、
鉄棒など、しっかりとした棒状の部分にぶら下がる練習です。
以上を下の絵に示してみました↓
こういった体験をし直すということも、でんぐり返る前の準備として
必要になることがある思います。
いいかがでしたでしょうか?
赤ちゃんは、何度失敗しても懲りることなく、色々な動きを試そうと
します。これは運動発達に伴う運動学習に他なりません。
ですから、
結果をすぐに求めずに、安全に配慮した上で何度も粘り強くトライして
いくことが重要だと思います。
運動学習の基本は繰り返しですから、くれぐれも焦らずに試してみる
ことをお勧めします。
また、何か運動面を含めた発達について疑問がある場合は、専門家
(小児科医、保健師、発達支援センターなどの職員、保育士や
幼稚園教諭、養護学校の教師等々)に相談することをお勧めします。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。