top of page
朝野裕一

二つの関節を跨ぐ筋肉〜二関節筋:第四話

さて、本題のお話しに入ります。

ハムストリングスという太ももの裏にある二関節筋の働きのうち、

膝を曲げる、骨盤を後ろに引っ張るという二つの作用があるということ

はすでに第一話でお話ししました。

もう一つの作用として、股関節を伸ばす方向へ力を働かせることを

第二話でお話しましたが、今日はもっと正確にお伝えしますね。

前回の第三話で述べた拮抗筋の作用を考えてみましょう。

もしもハムストリングスの拮抗筋である大腿四頭筋が収縮せずに緩んで

(休んで)いるとすると、ハムストリングスの作用は主に膝を曲げる

方向へ働くことになります。

しかし、

大腿四頭筋も同時に収縮しているとすると、そこから膝は曲がりも伸び

もしません。そこにハムストリングスの作用が及ぶと、膝が固定された

まま、股関節を中心に後ろへ(伸びる方向へ)動くことになります↓

もちろんこれは互いの収縮度合いに伴う力の大きさに依存するのですが

わかりやすく(細かい条件を省いて)言うとそういうことになります。

さて、

なぜここまで面倒くさいお話をしてきたかというと、二関節筋→二つの

関節を跨ぐ筋肉ゆえに、その作用=働きは一つではないということに

尽きます。

話題にしていたハムストリングスについて言えば、膝を曲げる作用・

骨盤を後ろに引く作用+(条件によっては)股関節を伸ばす作用の

複数の役割を担っているということになります。

次回からは、

実際の運動・動作における二関節筋の役割について考えていきたいと

思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

閲覧数:91回0件のコメント
bottom of page