膝にまつわる悩み〜変形性膝関節症とは?
膝の役割は体重を支えるという下肢の役割の他に、屈伸をすることで
足の位置を決めたり、


特に立っている時には、重心の上下動を主に制御しています。
ですから、
日常生活においても非常に多く(頻回に)使われる関節の一つです。
また上図にも記しているように、回旋や内外反の動きが少ないため、
その動きを制限している靭帯などの組織が、激しい動きによって傷害を
受ける危険性も有しています。
歳をとって(特に女性に多い)膝がO脚方向に変形する変形性膝関節症
になると、膝の動作時(歩行を含む)の痛みや、不安定性、膝の可動域
制限(特に真っ直ぐに伸びづらくなる)などが生じてきます。
これだ!という一つの原因はなく、体重増加(肥満)や女性ホルモンの
低下による影響が指摘されてはいますが、なぜ膝の軟骨が傷んでくるか
は厳密には不明です。
若い時に膝の半月板や靭帯損傷を受け、膝の不安定性が残されたまま
生活やスポーツ活動などをしていると、軟骨の変性が起きやすく、
歳をとった時に変形性膝関節症になる可能性も指摘されていますが、
これも絶対・必ずなるという訳ではありません。
何れにしても、
すでに変形性膝関節症になってしまった場合には、症状がひどい場合は
人工膝関節置換術を勧められる場合もあります。
手術をせずに保存的に様子を見ていく場合には、なるべく膝の可動域
(特に伸展方向)の制限を起こさず、膝の上(太ももの表)の筋肉=
大腿四頭筋の力を落とさないようにケアしていく必要があります。
立って歩くだけで膝には大きな力が働き続けるので、大腿四頭筋と
膝(太もも)の裏側のハムストリングスの力と柔軟性が膝関節の保護に
とても大切な役割を担っています。
すなわち、
大腿四頭筋の力の低下とハムストリングスの短縮を防ぐことが大事に
なってきます。
動かす時に痛みを伴う場合には温めながら(お風呂の中などで)
ゆっくりと膝の屈伸運動を行うのが良いでしょう。これが、関節の
可動域を保つ運動になります。
また続けて、
風呂上がりでも構わないので、膝の表側に力を入れる練習や膝を真っ直
ぐにして持ち上げる練習などが筋トレとして簡単で誰でも行えます。
椅子に座って膝を真っ直ぐ伸びるところまで持ち上げる練習も簡単に
できる大腿四頭筋の練習です。

いずれも体重をかけて行わない運動です。荷重下で行うスクワットなど
は、変形性関膝節症の場合は痛みを伴う危険性があるので必ずしも
お勧めできません。
整形外科を受診している人は、よく担当のお医者さんに聞いてから、
運動種目を選択したほうがいいでしょう。
今日は膝の悩みでも主に変形性膝関節症について簡単にお話しました。
明日も膝の悩みの続きです。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。