• 朝野裕一

発想の転換〜運動から活動へ: from exercise to activity

健康のための運動の効用についてはいうまでもなく証明されています。

しかし、一方では生活習慣病が増え続けています。

何と言っても悪性新生物=がんも生活習慣病の一つに数え挙げられて

いることが、最近のトピックです。

それを予防するためには、栄養と睡眠及び運動などが効果的である、

というのが誰しも認めるコンセンサスを得た考え方です。

でも、運動についてはすでに取り組んでいる人たちがいる反面、様々な

理由(時間的・経済的余裕がない、そもそも嫌い)で取り組んでいない

層が一定数(1割とも2割とも言われています)いることも事実です。

それなのに、運動の効用あるいは運動しないことのデメリットを提示

して、運動を促すというアプローチだけでいいのだろうか?という疑問

もすでに言われています。

このようないわば飴と鞭、もっと悪い言葉で言えば脅しすかしで、

運動を実際に行う人が増えるとは思えませんよね。

人は結局報酬系に最初は飛びつくけれども、最終的に何かを継続する

モチベーションは自分の内的な動機づけから生じるということがすでに

わかっています。

ではどうしたらいいのでしょうか?

まず一つには、“運動”という言葉自体にアレルギーというか抵抗感を

抱く人たちが必ずいると考えたほうがいいでしょう。

そこで、現在では運動!運動!とは言わず、日々の活動を見直してみま

しょう!という呼びかけに変わってきています。

発想の転換ですね。

日常生活の中で子育てや仕事などに時間を取られて、なかなか一定の

時間運動に費やすことをためらいがちな人に向かっては、生活の中での

活動(量)に目を向けるよう促すアプローチです。

家庭や職場においていかに運動の要素をどこかにひそませる?ないし

伝えるといったやり方で、日々の活動量そのものを増やしていくことは

できないだろうか?いやできそうだと思えてきます。

ちょっとの工夫で、実は結構筋トレ効果に近いものがあるとか、

自然に歩く距離が増えているとか、ありそうですよね。

考えてみたら、進化の過程でわざわざ運動をそれと意識して行わなけれ

ばならない時代なんてごくごく最近の話です。

それまでは、生活=活動=(身体)運動となっていたはずなんです。

今それを振り返って、この便利で動く必要性が乏しいように見える現代

こそ、活動の大事さを考えてみる必要があると思います。

活動は身体的(フィジカル=physical)なものとは限りません。

社会活動に勤しめば自ずと身体の活動も上がるのではないでしょうか?

都会に住んでいるほうが一見便利さのために運動が少なくなるように

思えますが、実はみんな歩いている距離が多い、少なくても田舎で車の

移動をするよりは、確実に歩数が多いと思います。

つい先日東京に研修のために行きましたが、歩数は意識せずに生活して

いる時に比べて2倍以上に増えています。もっといつもの歩こうという

意識が必要とも言えますが・・・

公共交通機関が発達し(過ぎ)ていると、多くの乗り換えができて、

とても便利かつ乗り継ぎにたくさんの距離移動する必要性が増す=歩く

距離が増える、という現実があります。

社会的活動が増えれば外に出る機会も、人と実際に出会う理由も増える

ので、意外と身体的な活動量も増えるのではないでしょうか。

そういう意味でも、活動を促すアプローチは色々ありそうです。

発想を転換し温故知新的に昔を振り返りつつ、現代の日常生活を新たな

視点で見直すことが、結果的に健康を保つ秘訣かもしれません。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。