top of page
  • 朝野裕一

骨の効用


以前NHKで放送されていた「人体」シリーズ

その特別版が今放送されていますが、

特集「骨」を観ていて改めて骨の効用について感心しきりでした。

骨が出すメッセージが、

単に骨を作ろう(骨芽細胞)!壊そう(破骨細胞)だけではなく、

骨細胞から発するメッセージがいかに人の生きる上で重要かが説明

されていました。

内容を簡単に記してみます。

骨には、骨を作る働きの骨芽細胞、骨を壊す役割の破骨細胞が存在

しています。

両者のバランスの取れた働きによって、常に骨が生まれ変わりながら

形成されていきます。

骨にはさらに、骨細胞という細胞があって、これが全体の現場監督的

働きをしているとのことです。

骨細胞は、

以前は骨の中に存在して何もしていないと思われていたのですが、

現在ではとても重要な役割を担っていることが、分かってきました。

どういう役割か?

骨細胞から発するメッセージ物質の“スクレロスチン”が骨の生成を

止める作用があり、骨が過剰に作られるのを防いでいます。

番組内では、この“スクレロスチン”が全くない硬結性骨化症という病気

の患者さんも出演していました。

この“スクレロスチン”の役割が、骨を作るのをやめよう、ですが

これが働くと、骨芽細胞の数を減らす結果となります。

しかもこの“スクレロスチン”は、骨への刺激・衝撃が少なくなると

大量発生する危険性が増すそうです

そうなると、

骨を形成する能力の骨芽細胞が減るので、結果として骨粗鬆症の原因に

なってしまいます。

さらに、

骨芽細胞から発する二つのメッセージ物質、“オステオカルシン”と

“オステオポンチン”が働きにくくなってしまいます。

“オステオカルシン”には、記憶力・筋力・精力(生殖力)を活性化する

働きがあるとされています。

もう一方の“オステオポンチン”には、免疫能力を活性化する

(免疫細胞の量を増やす)働きがあるとされています。

結局どういう話になるかというと、

普段から骨への衝撃を与えていないと、“スクレロスチン”の量が増えて

骨の形成を抑えることになります。

さらに骨芽細胞が減るために、“オステオカルチン”、

“オステオポンチン”の作用である、記憶力・筋力・生殖力・免疫能力

が全て低下してしまう危険があるということになります。

具体的に骨へ衝撃を与えるとは?

走る、ジャンプする(歩くも入ると思いますが)全て重力の下で行われ

る行為で、座ったままというのではその衝撃が少なすぎるという示唆を

番組内では与えていました。

どうでしょうか?

皆さんもデスクワークなどで椅子に座ったままの状態が長いことは

ありませんか?

一定時間座った後は、何かにつけ用事を作って歩く、スキップの方が

もっといいかもしれませんが、どうした!?と周りに不思議がられる

かもしれませんので、できないかもしれませんが・・・

他に1階分は階段を使うとか、色々工夫はできそうです。

骨への適度の刺激を常に意識して生活することから得られる効用は、

思いの外大きいようですよ。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。

階段を見たら喜んで登り降りしてみようと思います。また明日。

閲覧数:6回0件のコメント
bottom of page