運動への仕掛け
大阪大学の松村真宏氏が立ち上げたというか作った新しい学問に
仕掛学というものがあります。
人間の行動を促す様々な仕掛けによってしゃ気合い的な問題を解決でき
ないだろうか?というのが発想の原点です。
例えば、男子用トイレのおしっこの飛び散りを防ぐために行われた
仕掛けとは?
飛び散る確率を減らす部分に的のような(オランダではハエの絵が
描いてあったりします)絵を描くと、そこにおしっこを当てようとする
結果として、
おしっこ飛び散り率が下がる(80%も減ったとのことです)。
また、ゴミをゴミ箱に捨てる率を上げるために行われた仕掛けとは?
スウェーデンでは、ゴミをゴミ箱に捨てるとセンサーが働き、ヒューゥ
という音がして、まるで深〜い穴のように思える。
中々ゴミが下に落ちないような音が出るのを聞きたくて、人は率先して
ゴミをそのゴミ箱に捨てるとか。
イギリスではタバコのポイ捨てを減らすために、一工夫凝らしました。
タバコ捨てにアンケートを記し、
例えばクリスチァーノ・ロナウドとメッシどちらが優れた選手?などの
自分が支持する方にタバコを捨て、どちらが多いかも見ることができる
などの仕掛けです。
運動を促す例もありました。
ヨーロッパのどこの国か忘れましたが、階段と横にあるエスカレーター
では、圧倒的にエスカレーターを使う人が多い。
そこで、横の階段にピアノの鍵盤のような装飾を施し、実際に踏むと
その音階の音が出るような仕掛けをしたところ、階段使用率が高く
なったというものです。
確かに音が出る階段は、用もなく昇り降りしたくなりそうですね。
もっともっと色々な仕掛けができそうな気がします。
日常生活に振り返ってみても、
様々な仕掛けがそこに意図せず自然に存在しているとも思えます。
よく使う道具などをわざわざ棚の上に置いておく、それを取るのに
背伸びが必要な程度の高さに置いておくと、思わず背伸び運動をして
しまう、などは日常生活での運動への仕掛けと言えるでしょう。
また逆に下に物などを置いておくと、しゃがみ立ちの運動を毎回行う
ことに繋がります。
こうなると仕掛けと言っていいのかどうか分かりませんが、全ての物を
便利で取りやすいところに置くのをやめている点では、仕掛けている
とも言えるでしょう。
もっとなるほどぉ!というような仕掛けがないものか、考えていきたい
と思います。
面白い学問ですね、仕掛学。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。