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  • 朝野裕一

身体の学習

この間のブログ「運動を記憶する」では、自分なりの勝手なイメージ

の話をしましたが、

今回はテレビドキュメンタリーで観たお話です。

様々な学習・記憶などは脳の中で行われる作業ですが、運動も同様で

あると同時に、運動器である筋肉や骨自体でも運動の学習効果はあり、

それによって、

筋繊維が太くなったり、骨の成長が促されます。

ヒトの身体総体でも、例えば高地に行くと気圧の低下とともに身体に

取り込むことのできる酸素が減ってしまいます。酷い場合は高山病に

なります。

しかし、ヒトの体の環境への適応というか順応性は非常に高いものが

あって、数日からその適応が始まります。標高数千メートルの地で生活

を始めると、最初は階段を数段登るだけで息が切れていたのが、難なく

上り下りができるようになります。

腎臓からの指令が酸素不足を伝えで、エリスロポエチンという赤血球を

増やす物質が産生されていきます。

この物質は、

環境への適応としてのエリスロポエチンの産生増加は自然の現象です。

このような環境適応に伴う身体の学習と言ってもいい現象があることは

なんとなく知っていたような気がしますが、遺伝子に与える影響につい

ても最近は分かってきました。

遺伝子自体が変化する?

というのとは少し違うのですが、先ほどの高地への適応でいえば、

エリスロポエチン産生を高める遺伝子の活動自体が、活性化される

という事実も分かってきました。

今まであまり活発に働いていなかった部分が、なんらかの変化によって

活性化されて行くということです。

もしかしたら2世代くらい未来へもその性質が引き継がれて行くかも

しれない?とも言われています。

遺伝子の変化と聞くと勝手に遺伝子の配列か何かが変わっちゃうの?

そんなことってあり得るの?

と思ってしまいますが、

そうではなく、そもそも全ての遺伝子が活動しているわけではなく、

ある条件下で活性化されたり、活動が低下したりする、

ということでしょうかね?

あまりその辺の知識がないので勝手なことは言えませんが、イメージ

ではそんな感じです。

何れにしても、

身体の学習は脳が全てというわけではなく、NHKでシリーズ化されて

いた「人体」でも放送されていた様に、様々な臓器がネットワークを

構築していて、それぞれの器官から色々なメッセージ物質が発せられ

ているということも含め、

ヒトの身体の学習というのは複雑化かつ上手くできているのだなぁと

改めて感心しました。

ヒトは動くこと、環境に身をさらすことによって、多くの学習をして

いるんですね。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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