• 朝野裕一

脳とコンピュータ接続で運動学習?

4日前に「新・イメージトレーニング?」で画像想起システムからの

イメージトレーニングの話をしましたが、もっとSF的に発展させると、

映画「マトリックス」の世界になります。

どんなことかと言うと、主人公役のキアヌ・リーブスがコンピュータに

接続されて、カンフーのの技術をアップロードさせる場面です。

通常、ある技術などを習得するには1万時間くらいの練習が必要と言わ

れています。

しかし、それをあっ!という間に成し遂げるような技術が、果たして

可能かどうか?

あくまでSF映画のエピソードなのですが、それを真剣に科学的に可否を

考えてみようという本があります。

「すごく科学的」(草思社)という本です。

その中にこのマトリックスのエピソードを論じている部分があります。

短時間のうちに運動学習を成し遂げることが可能かどうかについては、

現在までのところそこまでのことは無理ですが、理論的にはあながち

夢のような話ではないとも述べられています。

最も見込みがありそうな技術の一つとして、

デコーディッド・ニューロフィードバック(DecNef法)と言われるもの

を挙げています。

ある人の脳活動;例えばルービックキューブを解いている時などの;を

fMRI(機能的核磁気共鳴断層画像)スキャンを利用して取り入れ、それ

と同様の活動をアルゴリズム的に解析し、別の人のfMRI活動がそれに近

くに従い画面上の丸の大きさが大きくなるなどのフィードバック法を

利用し、脳活動を近似させるトレーニングを行うというものです。

いままでのところ、それによっていつの間にかルービックキューブが

解けるようになったという結果は得られていません。

しかし、

もっと単純な脳活動においては、近似的に活動を獲得したという研究

結果も発表されているようです。

これこそまさにSF的ですね。

すでに、BMI/BCIと言われるような、脳とコンピュータとの信号処理を

経て、麻痺のある手足を脳波から動かすようなインターフェイスも

開発・利用され始めています。

運動学習においても、もっともっと今までにない方法論が現実のものと

なる可能性も否定はできないですよね。

過去にも多くのSF小説で描かれたことが、現実になっています。

人間の想像力と創造力にはある意味限界がなく、それを現実化する

能力も後に持ち得ると考えると、マトリックスの世界も夢物語では

ないかもしれませんね。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。