見上げる身体
空を見上げる時に、身体の部位はそれぞれどうなっているのでしょう?
まずは単純に首を反らす動き(伸展)から。首は頚椎が7つの骨全体
で、約85度伸展します。
斜めに見上げる時は、回旋と側屈が混ざっていてどこを向くかで、
また色々複雑なので 、別の機会に譲ります。
★(著作者- martinak15)
とは言っても、首だけよりもっと上を見上げようとすれば自ずと、他の
部位も伸展しなければなりません。
胸椎で20〜25度、腰椎で約15度と言われています。人や本によりこの
数字は微妙に異なりますが...
そして股関節はだいたい15度〜20度くらいでしょうか。
★(著作者- brandonvanityflickr)
全体で反り返ると上の写真のような姿勢になりますね。関節のどこかが
硬ければここまではいきません 。
逆に柔らかければ(関節の可動域が大きければ)、例えば胸椎がもっと
伸展する、あるいは伸展しやすいと、ブリッジという姿勢をこのよう
に取ることができます↓
あんなことや↑こんなことまで↓
★(著作者:mateus,)
これはもちろん胸椎だけではないのですが、一方で胸椎が伸展しやすく
ないとここまではできません 。
そして胸椎が伸展しやすいのは左右の肩甲骨が内側にくっつく動きと対
になってきます。
これは野球のピッチャーなどの投球をする人にとっても重要な柔軟性と
考えられています。
逆に、胸椎が伸びづらいと肩甲骨が内側に寄りづらい(硬い)。
背中が丸まる姿勢に近づきます。
背中が丸まると(背中を丸めると)肩甲骨が外側に位置してしまい、
そうなると、バンザイの姿勢が取りづらくもなってきます。
胸椎と肩甲骨の動きが、肩の挙上の動きとも関係しているんですね。
肩の挙上は一般的に180度とされていますが、これは実は胸椎の伸展が
十分でないとここまでは上がりません。それを無理に挙げようとする
と、肩についている筋肉(回旋筋腱板と言われています)が肩甲骨の
骨(肩峰;けんぽう;と言われている部位)と二の腕の骨(上腕骨)
との間で挟まれる場合があり、その場合痛みを生じて炎症を起こしやす
くなります。これをインピンジメント症候群と言います。
胸椎が伸展しにくいのに無理に肩(腕)を挙げようとすると、そんな
リスクも生じてくるんですね。
気持ちよくバンザイするためにも、胸椎や肩甲骨の動きにも注意して
日頃から体操やストレッチ(両方の肩甲骨を背中の中央に目一杯寄せ
る運動や、背中を反らす運動)などを行ってみてください。
★(著作者- geirt.com (改変 gatag.net))
今日も読んでいただきありがとうございました。また明日。