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朝野裕一

間(あいだ)は辛いよ!〜中間管理職的苦悩:膝関節

下肢関節三兄弟の次弟、膝関節は苦労が多そうです。

何てったって兄と末弟に挟まれて、色々面倒な仕事が降りかかる。

会社でいえば中間管理職の苦悩です

その構造=作りといえば、

股関節のようなピタッとはまった形状ではありません。

凸面同士が接しているそれだけでは非常に不安定な作りをしています。

詳しくはまた、膝関節の構造とググってみてください。

そんな不安定な構造で動きはというと、一方向にだけ非常に大きく

動きます。

屈伸=曲げ伸ばしの方向だけですね

なので、

安定を図るために股関節同様(理由は別ですが)多くの靭帯や、

半月板という薄い受け皿用のものやら、多くの筋肉で覆われています。

ひねりや横向きの動きを最小限にするために、特に靭帯の働きが

重要になってきます。

もちろんある程度の遊びもあります

何事も多少なりとも遊びがないとかえってキチキチで、周りの他の組織

筋肉や骨に負担が伝わってしまいますから。

しかし、

スポーツなどの激しい運動場面ではしばしばこの靭帯が負傷して

しまいます。

前十字靭帯・後十字靭帯、内側側副靱帯・外側側副靭帯、これらが

主な靭帯群です。

特に前十字靭帯それに実は結構大事な(膝の位置決めガイドとして

重要な役割を持つ)後十字靭帯を損傷(断裂など)すると、

動くときに、膝が不安定になってしまいます。

スポーツ動作や、酷い時には日常生活でも膝は不安定で動作の遂行が

うまくできないこともあります。

一度切れてしまった靭帯は、

そのままにしていても自然と修復は困難なので、再建のための手術が

必要な時もあります。

あまり不安定なままにしていると、膝関節(大腿骨と脛骨)の軟骨が

傷んでしまい(受傷時にすでに傷んでいるという説もあります)、

将来的に変形性膝関節症を発症する危険性が出てきます。

靭帯の他にも、

受け皿的な役割を持つ半月板(内側と外側に一つずつあります)

という組織も膝の怪我で痛んでしまうことがあります。

半月板に亀裂が入って、

時には膝を動かす時にそれが関節に挟まったようになり、

膝の動きを制限したり痛みを伴ったりしてきます。

そんな作りの膝関節くんは働き者です。

その役割を見てみましょう。

そうなんです。

上の兄股関節くんと末弟の足関節くんに挟まれて、

足の位置を決めたり、重心の位置を上下させたり(膝を屈伸させる

ことで)、兄と弟の間で色々な調節を強いられるけれど、

何せ作りが作りですからひねりや内外への動きはできません。

その分、そのストレスを先ほど書いた靭帯などで受ける毎日です。

特に重心の位置を上下させる=膝を屈伸させる場面は日常でも頻回に

起こると思います。

立ち座りの時、物を持ち上げる時、正座をする時、膝で支える

(膝立ち・片膝立ち)時、膝を抱えて座る?時などなど。

とにかく、

膝関節くんが働いてくれないと色んなことが不自由になってきます。

筋肉もたくさん関係しているのですが、特に太ももの表の大腿四頭筋

と裏側のハムストリングスが代表的です。

大腿四頭筋は膝を伸ばす役割が主です。曲がらないよう踏ん張る時も。

ハムストリングスは膝を曲げるだけでなく、股関節くんとも交流があり

股関節を伸ばす役割も持っています。大腿四頭筋と組んで膝を前後に

安定させる役割もあります。

なかなか社交的?!ですね。

ハムストリングスは一方が骨盤についているので、骨盤の動きにも

関与します。

ここが硬く短くなってしまうと、

股関節を深く曲げ(膝を伸ばしたまま)る時に突っ張ってきて、

膝が曲がってきてしまうあるいは股関節を深く曲げづらくなります。

だからストレッチの一番の対象になるんですね。

さてさて、

上と下に挟まれた悲哀というか苦悩というか、膝関節くんの苦労を

少しはお分かりになっていただけたでしょうか?

しかも、

トレーニング対象にもよくなってくる代表的な筋肉が関与しており、

膝関節くんには日常大変お世話にもなっています。

少しは身近な存在として認識できましたか?日々感謝の気持ちを伝えて

大事に接しましょうね(筋肉のトレーニングとストレッチを怠らず)。

いよいよ明日は末弟の足関節くんについてです。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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