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  • 朝野裕一

身体運動の自由度

生活場面で私たちは様々な身体の動きをしています。

しかし、そのほとんどは意識せずに行っている動作でしょう。

例えば、

床に落ちている物を拾う時、その物が何か・どんな物かによって、

自然と動作は変わってくるでしょう

小さな・軽いものなのか、反対に重そうな・大きな物なのか、

持ちやすそうな物か、持ちにくそうな物か、扱いに注意を要する物か

特に気にせずに扱えるものか、などによっても拾い方は変わってきます

また、

その人の運動機能の違いによっても異なってくるでしょうし、

その時の気分によってさえ、動作は異なってくると考えられます。

他人から呼ばれて振り返る時、どうやって振り返るでしょう?

上部体幹の回旋(ひねり)の動く範囲(可動域)の違いによって、

振り返る動作は変わってきます。

まずは、首を回して振り返る(声が聞こえる方向に頭を向ける)

のではないでしょうか。

実際、回旋の角度は首(頸椎;実際は環軸椎=1番目と2番目の頸椎

が半分くらいを占めます)の動きが一番大きいです。

声の方向が真後ろであった場合は、首だけでは見えないかもしれない

ので、体幹自体も回そうとするでしょう。もし回旋がほとんど硬くて

動きにくければ、足の向きを変えて声の歩行に身体を向けるという動き

をしなければなりません。

あるいは、

声がかかった時に他のことを考えていたりすると、振り返ることを面倒

臭いと思い、あまり一生懸命に振り向かないかもしれません。

という具合に、ヒトは様々な条件によって動きを変えることができます

これを動きの自由度とここでは呼びます。

しかし、先ほど挙げたように身体の動きに制限が生じたりすると、

その動きの自由度が損なわれ、条件が変わってもそれに合わせて動きを

変えることがしづらくなり、結果として同じような動きしかできない

という状態に陥ります。

自由度が失われると、極端な場合ワンパターンの動きしかできない

ことになります。

これは、

変化のある環境下で動きを調節する能力が低下することを意味します。

と同時に、

同じ動きばかりしていると、ある特定の部位に常にストレスをかける

原因にもなります。

結果として、腰や肩や膝などに痛みを生じたり傷めたりすることに

なりかねません。

ですから、

状況によって自然と動きを調節できる自由度を持つ、ということが

身体(の動き)にとってとても重要ということになります。

振り返り動作で言えば、色々な振り返り方をしてみることは、身体の

動きの自由度を保つエクササイズになると思います。

また、

いつもどんな振り返り方をしているか?を知ることは、決まった動きに

終始していないか?に気付くきっかけになるかもしれません。

後ろを振り返る時にそんなことを考えてみるのも、自分の身体の動きの

自由度を計る上で、役立つのではないかと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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