• 朝野裕一

これから運動を始めようとする人へ〜身体が硬い〜

身体がとにかく硬い人、結構たくさんおられると思います。

もうそれはストレッチでしょう!

と簡単に言うことはできるのですが

一方で、なぜ硬くなる/なったのだろうと考えることも必要でしょう。

生まれた時点で硬いということは、それなりの医学的な原因があると

考えられます。

逆にそれ以外ではないことです。

勿論、成長していく段階での硬さの程度には当然個人差がありますが...

ではどうして硬くなるのでしょうか?ここで言っている硬い部分とは?

関節の動きと集約して考えてみましょう。

関節の動きが硬くなるのは、本来持っている可動域が十分に動かせて

いない日々が続く結果として起こると考えられます。

ではなぜ、十分な可動域を動かさなくなってしまうのでしょうか。

それは日々の生活から生じると考えられます。

生活の中の活動量や活動範囲、関節を動かす機会の減少の結果として

生じてきます。

人によっては職業的な身体の動き、あるいは動かさなさ(いかに動か

ないでいるか)に左右されます。

ある一方向の動きだけを何度も必要とする作業では、その反対方向への

動きは少なくなり、その分そちら方向への関節の可動域は減少します。

農作業で屈(かが)み動作を何度も繰り返す、などの場合はその典型的

な例でしょう。

腰や背中を反り返す方向への可動域は減少する可能性が高いです。

また、デスクワークでいつも座っている、しかもついつい猫背姿勢で、

骨盤も後ろに傾いた状態でいることが多いと、胸を張って背筋を伸ばす

腰を伸ばすという動きがしづらくなってくるでしょう。

そうなれば、

もう身体の硬さの完成です。

歳をとるとどうしても身体の柔軟性が失われてくる、それには筋肉や

その他を形作る組織自体の柔軟性が失われてくることも関係しています

が、それ以外に、動く量や質が若い時に比べて変化してくることも関与

していると考えられます。

結論としては、日々の生活の中での自分の動きについてもう一度見直し

てみることが大事だと思います。

いつも同じ方法で身体を動かしていると、環境や状況の変化に対応しづ

らくなる、運動の自由度を失うと言ってもいいでしょう。

身体があまりにも柔らかすぎるのもケガを起こす原因になりますが、

多くの場合身体が硬くなることに伴ったものの方が多いと思います。

しなやかに風に枝をなびかせる柳の木のような耐性は人に適用して考え

るときに、転倒自体を予防したり、誤って転倒しても大ケガにならずに

済むケースが少なくないでしょう。

硬い一本の棒がバタンと倒れると地面に当たった部分は強い衝撃を受け

ます。ちょうど身体(体幹部など)の柔軟性が失われると同様の状態が

起こると考えられます。

例えば身体のバランスを失って転倒したとしましょう。身体が硬いと、

脚が地面に衝突した時、棒が倒れるようにして、大腿骨(太ももの骨)

の外側にでっぱっている部分(大転子と呼びます)がもろに地面と

衝突し、結果的に大腿骨の首の部分(頚部)に強いストレスがかかり、

大腿骨頚部骨折が起こり得ます。

勿論体が柔らかければ骨折が絶対に起きないとは言い切れません。

しかし、その可能性を小さくすることはできるでしょう。

先ほども言ったように、硬さを改善するストレッチは当然ですが、

その前に自分の日々の身体の動きを見直す作業をしてみることを

お勧めします。

そういえば、

椅子に座っていて後ろを向こうと身体を捻る時に、椅子ごと回していた

なんてことはないでしょうか?

そうしているうちに、いつしか体幹の回旋可動域が低下している、

なんてことがありそうですね。

日々の身体の動きに敏感であることはとても大事なことだと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。